我が家の購読新聞、熊本日日新聞に、国民年金で暮らしているお年寄りが生活が苦しいという記事が載っていました。
月65000円の年金から介護保険料が取られ、それでは食費も出ない。
(元の記事を引用したくても、なかなかローカル新聞の記事はネットに出てきません。まあ、こういった記事があったということをご了承ください)
当然といえば当然、誰の金銭感覚でもこれは大人一人の生活費には足りません。
しかし、これでも国民年金の受給額大幅アップが為された結果、増えた金額です。
1973年に当時の田中角栄内閣が国民年金受給額大幅アップ、年金スライド制スタートで、一律5万円という金額にしてからの話です。
それも、納付額も何も関係なしの財源無視の制度スタートですので、始めから収支など考えてのことではなかったはずです。
それ以前は、月1万円、これが農林業や自営業者が加入していた国民年金でした。
その時代にはまだ家業という考え方があり、後継者が継ぐのが当たり前、そのときは親の面倒は子供が見るのが当たり前という道徳の中で、年寄の小遣いとしての年金でしかありませんでした。
しかし、いつの間にか家業は後継するほどのものではなくなり、子供はよそへ勤めに出て、親だけが残される。
家業も収入は激減、廃業すれば収入は国民年金だけ。
そうなると、国民年金だけで食べていかなければならない人も出てくるでしょうが、それはもともと無理な金額です。
さて、それではどうするのか。
今の受給者たちに納付額が少ないからといってもこれから増やすわけにもいかず。
年金受給者に生活保護を追加しますか。
そんな制度など、国の恥とでも言わなければならないでしょう。
厚生年金の加入者を増やそうとしていますが、企業頼りの福祉も行き詰まります。
今の年金で100年大丈夫などという、戯言を政府は言っていますが、本当のところを見ていかなければならないのでは。