爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の世界」康煕奉著

韓国の歴史ドラマは人気があり、現在でも数々のドラマが放映されています。

その多くは朝鮮王朝(1392年から1910年)を舞台としたものであり、登場人物も実在のものが多いようです。(ただし、内容はすべて史実というわけではなく、かなり自由に創造している場合もあるようです)

 

この本ではそういったドラマを見る時に参考にできるように、実際の朝鮮王朝の歴史上人物の紹介と解説がされています。

 

 第1章はやはり日本でもヒットしたドラマについて語られています。

チャングムは実在したのか」

これは王朝の記録にも名前が残っており、チャングムが腕の良い医女であったことは間違いないようです。

ただし、ドラマに描かれたチャングムの生涯というものの大半は作家の創造であったようです。

 

「イ・サン」は第22代王の正祖を描いたものですが、ドラマでは刺客が襲ってきても素手で撃退するなどスーパースターのような活躍ですが、さすがにそういうことは無かったようです。

 

第2章では、朝鮮王朝の歴代王について解説されています。

やはり激動の時代の方がドラマに描かれやすいということがあるのでしょう。

また、朝鮮王朝時代には官僚たちの勢力争いが激しかったのですが、それに悩まされた王も多かったようです。

 

第4章には、王家出身以外で有名な人物について書かれています。

清廉潔白な高官であった、孟思誠は王朝初期に宰相となりましたが、王朝の基盤を固めました。

韓国の5万ウォン紙幣に描かれている申師任堂は良妻賢母の鑑として有名だったそうです。

秀吉の侵略に功績をあげた李舜臣の名は有名でしょう。

 

こういったことを知ってから韓国歴史ドラマを見ればまた興味が湧くかもしれません。