北海道の地震の影響で、北海道全体が停電してしまったそうです。
今朝の新聞テレビなども「ブラックアウト」という言葉を使って報じています。
しかし、問題は苫東厚真火力発電所が一箇所だけで北海道全体の半分にあたる165万kwを発電しており、それが地震のために損傷して緊急停止したためであり、供給能力が一気に半分になれば全部止めざるを得ないなんていうことは、誰にでも分かります。
全ての発電所が連携しているということが分からなければ、なんで苫東のストップが釧路や稚内まで停電になるのかといった考えはあるかもしれませんが、そういうブロック分けはできないということです。
他の地域と違い、北海道はそこだけでほぼ独立していますので、その中の異変に対しては抵抗力も弱いのでしょうが、それにしても一箇所だけですべての供給能力の半分以上を集中させているというのは、危機管理上からは弱いのは確かでしょう。
危機管理を考えれば分散ということが当然と思います。
もちろん、それはコストの上では逆行しますので、集中させる方向に傾きやすいのは仕方ないことです。
それならそれで、たまに止まっても文句を言うなということでしょう。
言いたい放題の新聞テレビでは、「危機対策がなっていない」とか、「想定できなかったのか」などと、傍観者ならではの無責任発言が相次いでいますが、知らんぷりで良いでしょう。
さて、ここで思い出して頂きたいのが、順調のように見えてもいつ発電量が激変するかも分からない「再生エネルギー」です。
炎天下でフル運転している太陽光発電でも、「一天にわかにかき曇り」太陽光が遮られたら一気に発電量が減少します。
これでブラックアウトして他の発電設備もストップなんて事態もあり得るのでは。
なお、「危機管理には分散」というのは何でも応用可能な原則です。
「スマホだけに全てを集中」なんていうのは、非常に危険ですのでご注意を。