爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「栄養情報も流行に要注意」東大佐々木敏教授のインタビュー記事

WEDGE infinity に栄養疫学の佐々木敏さんのインタビュー記事が載っていました。

いろいろな話題に触れていますが、全体として「栄養情報」に関する話題です。

wedge.ismedia.jp

食品の種類だけでなく、食べ方といった分野にまで様々な栄養情報というものが溢れているような状態ですが、完全に間違ったものもある一方、部分的に正しいものが含まれるものの、全部を信じてはいけないといったものも多いようです。

 

佐々木さんは東大医学系研究科で栄養疫学という、あまり知られていない分野の研究をされており、著書を読ませていただいたこともあります。

sohujojo.hatenablog.com栄養疫学という学問分野を広めるために孤軍奮闘といったところでしょうか。

 

さて、今回見つけた記事はWEDGE infinityというところに載っていたもので、インタビューの体裁になっていますが、インタビュワーがおなじみの松永和紀さん。

話の進め方を見ていると、「松永さんがそんなこと知らないわけ無いじゃない」と思わせるものもありましたが、まあそれは記事をわかりやすくまとめるためと思って目をつぶりましょう。

 

今回のインタビューの内容は、「豚肉で疲労回復」「野菜先食べ効果」「低糖質ダイエット」「プリン体ゼロビール」等です。

どれも、完全に嘘というわけではないのですが、わずかな根拠を拡大解釈して大きな効果があるかのように見せているもののようです。

 

これを「話を単純化し盛っている」と表現しています。

分かりやすい情報は目を引きやすく人気を得やすいということが、このような学問情報の分野にも蔓延しています。

 

上記の話題の中でも「豚肉の疲労回復効果」はどこに根拠があるのかかなり怪しい話のようです。

特に健康情報は誰でも興味を覚えるものですので、このような「ちょっと科学風」といった味付けが多いようです。

気をつけねば。