時々チラチラと見ている、読売新聞のサイトの「発言小町」という、掲示板ですが、そこに「横断歩道以外を渡る歩行者が居て困る」という話題が載っていました。
(面倒なので場所の引用はしません)
それに対する意見では「危険な場所を渡る歩行者は自己責任」などという暴言もあり、ほとんどがドライバー側の意見でしょうが、危険なものを感じます。
歩行者が道路を横断する場合はどのような状況か、整理してみましょう。
1.信号のある横断歩道を信号に従って横断する。(赤信号で横断する場合は略)
2.信号のない横断歩道を渡る。
3.横断歩道から離れた場所で渡る。
4.「歩行者横断禁止」の場所で渡る。
いずれも、歩行者側としては飛び出し等の行為はしないものとします。
1.の場合は完全に歩行者は保護されます。事故が起きた場合は100%自動車側の責任です。
ただし、時々変なドライバーが居て「信号は赤だったけど行けると思った」なんていうのが突っ込みますから、油断は禁物です。
2.の場合、道交法では「横断歩道を渡ろうとする歩行者が居たら車は停止」と定まっているにも関わらず、JAF(日本自動車連盟)の調査では9割以上のドライバーが停止しないとなっています。
もちろん、横断歩道上で自動車にはねられた場合は自動車側に全責任があります。
3.の場合が、元の発言小町の例でも議論になっているところですが、これも歩行者保護の原則があります。
ただし、事故の場合にはある程度の歩行者責任が認められるようです。
5%から25%程度の賠償減額がされるということです。
しかし、「事故が起きても歩行者の自己責任」などということは無いのは当然です。
4.は一応歩行者の責任が重くなりますが、それでも100%ということはありません。
せいぜい50:50程度のようです。
それよりも、気になるのは単に道路が広くて通行量が多いからと言って「歩行者横断禁止」の標識を出すだけで済むのかということです。
横断の代替案なしに一方的に禁止というのは憲法違反になるのではとも思いますが。
それにしても、車社会一色の日本では、こういった最低限の法律知識すら行き渡っていないのでしょうか。