toyokeizai.net英語力を測るとして多くの人が受験し、今度は大学入試にも取り入れられようとしているTOEICですが、かなりの問題点を含んでいるようです。
上記引用の記事は東洋経済の記者の中村さんが、「TOEIC亡国論」という本を書いたポリグロット外国語研究所主宰の猪浦道夫さんにインタビューした内容です。
猪浦さんは、TOEICと学校教育の中での英語とは全く別であるとしてます。
それなのに、大学入試や大学高校の学校教育、さらには高校入試にも取り入れるところがあるといった、TOEICブームには危機感を覚えるということです。
英語には(他の言語も同様でしょうが)、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4分野があり、それぞれについて「略式」「正式」「専門」の3レベルがあります。
TOEICで測れるのは「聞く」と「話す」の2分野の「正式」ゾーンのみであり、他の分野、ゾーンはまったく関知していません。
ビジネスの場で求められるとすれば、それは「専門」ゾーンのものであり、それを身につけるためにはきちんとした文法を学び、専門書を読むという訓練が必要なはずということです。
中学レベルの学校教育で、「For here or to go」(店内でお召し上がりですがお持ち帰りですか)なんていう言い回しを教えることが何の役に立つのか、まったくバカげたことだと言っています。
このようなおかしな風潮を作り出したのも、文部官僚の西洋コンプレックスから来ています。平易な口語表現を丸暗記すれば良いという間違った思い込みが英語教育を歪めてしまったのでしょう。
まさにその通りという話でした。