爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「飛行機をとばすコマ」森菊久著

「飛行機をとばすコマ」とはジャイロスコープのことです。

コマ(独楽)とは子供の遊びと思っていたら、それだけではなく色々な応用がされているようです。

 

おもちゃの中で、地球ゴマ、(あるいは宇宙ゴマ)と呼ばれる、枠の中でコマが回転するようなものがありますが、これがジャイロスコープの原理と同じ現象を用いているものです。

 

軸受の摩擦を極力減らしたような地球ゴマを長時間にわたって回し続けると、徐々にその方向を変えていきます。

そして、丸一日回転させると一周して元の方向に戻るのですが、これは回転するコマは地球が自転しても同じ方向を向き続けるためです。

この原理を使ったのがジャイロスコープで、回転する軸が常に同じ方向に向こうとする作用を使い、移動する船や飛行機などに載せればその変位を測定できるというものです。

 

船舶や飛行機、ロケットなどあらゆる飛翔体にジャイロスコープを載せておけば、あらかじめ定められた基準方位からバランスを崩してずれた時、その変位角度に応じたシグナルを発します。

飛行機の場合は三次元のシグナルが必要ですので、XYZ軸それぞれに対応するジャイロを使います。それぞれを、水平儀、定針儀、旋回計と呼ぶそうです。

 

自動飛行装置や無人操縦という話題になるとどうしても軍事技術と重なってくるようです。

無人機をどう飛ばすか、ミサイルを誘導する方法など、深く関わってきます。

ジャイロ自体もコマを回すといったシンプルなものからどんどんと進化してきたようです。

 

この辺の話題はどうも苦手な分野で、なんとなく分かったという程度ですが、精緻な理論を極めて有効に応用しているのでしょう。