豆腐といえば昔から腐りやすいもので、注意が必要でした。
現在でも、すべての国内流通豆腐は冷蔵での保存、流通が当然となっています。
しかし、大手を中心に採用されている「無菌充填豆腐」はほとんど細菌による汚染もなく常温でも保存可能ではないかという見直しがされるようです。
その経緯について、FOOCOM.NETで瀬古博子さんが解説しています。
無菌充填豆腐というのは、120℃4分という加熱条件で殺菌した豆乳に、同様に殺菌した凝固剤を加えて無菌条件で容器に充填するという方法で作られたもので、これはレトルト食品の殺菌条件と同じであり、ボツリヌス菌やウェルシュ菌といった高温抵抗性の食中毒菌でも殺菌することが可能というものです。
そして、実はこのような製造方法で作られた豆腐が、すでにアメリカやヨーロッパに輸出され、常温流通されていてもすでに10年以上まったく食中毒事故を起こしていないということです。
豆腐といえば大豆から作られる食品であり、バチルスやクロストリジウムといった芽胞菌が付着している危険性も高いことから、腐りやすく冷蔵しても早期に消費することが当然のように思っていましたが、ここまで製造衛生が進んでいるんですね。
ただし、記事中にも瀬古さんが書かれているように、「無菌充填」でない豆腐は極めて腐りやすいことには変わりません。
それを混同しないように注意することが消費者にも求められることでしょう。