爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

海外で日本の「鶏刺し」が紹介される とんでもない誤解を生むかも

FOOCOM.NETの専門家コラムで、消費生活アドバイザーの瀬古博子さんが欧米で日本の「鶏刺し」が紹介されていることを論じています。

www.foocom.net日本では行政は一貫して鶏肉の生食は危険という注意喚起をしていますし、欧米でも同様なのですが、日本への観光客も増えてきて日本の食にも触れる機会が増し、日本で鶏刺しを食べたという経験者も出てきたようです。

 

日本での鶏刺しというものは一般的な食習慣などとは言うことができず、一部の営業店で食べることができるだけなのですが、その点も誤解が広がっています。

 

欧米人観光客が日本の料理店で食べたことで、公的にオーソライズされたかのように感じ、「日本では鶏肉生食もできるのに、欧米の我が国では衛生管理ができていないので不可能」といった理解をするようです。

 

とんでもない話で、日本の鶏肉流通では生食可能と言う鶏肉はほとんど存在していませんし、単に通常の肉を危険な状態で生食させているだけなのですが、その点はうまく伝わっていません。

市販鶏肉のカンピロバクター汚染率は、調査によって差はありますが少なくとも20%以上とか。

汚染菌の量によっては食べても運良く罹患しない可能性もありますが、非常に危険であることは間違いないところです。

 

鶏に限らず、「肉の生食は危険」という感覚を身に着けなければいけないというのは、これからの日本の大問題でしょう。