爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

北朝鮮ミサイル発射に対してのJアラートへの違和感

8月29日に北朝鮮が発射し北海道東方の太平洋上に落下したICBMと見られるミサイルに対し、Jアラートと言う警報システムが日本東北部の広い範囲に出されました。

あまりの大騒ぎに辟易するほどですが、その内容の疑問点を近藤邦明さんの「環境問題を考える」(ますます”環境問題”からは離れてしまいますが)で非常にクリアに取り上げられています。

http://www.env01.net/fromadmin/contents/2017/2017_04.html#n1193

 

Jアラートでもミサイルなどの有事関連については、当然ながらミサイル迎撃システムによるミサイル探知が元となり発せられているはずです。

ミサイルがもしも日本国内を狙って発射されたのであれば、発射直後のできるだけ早い時間でその方向と着弾地点を正確に計算しなければ、もちろん迎撃などもできるはずがありません。

 

近藤さんの記事にあるように、もしも「正確にミサイルの方向が瞬時に判定されている」のならば、もちろん日本には落ちないのですから国内に警報を出す必要はありません。

何らかの部品などの落下がある可能性があるとしても、少なくともその軌道の直下の地域だけで良いはずであり、今回のように関東以北のすべての地域に出す必要などは無かったはずです。

 

ならなぜ、広範囲にJアラートが出たのか。

近藤さんが書かれているのが実に的確と感じます。

つまり、「ミサイル防衛システムでは正確な判定ができなかった」(つまり迎撃もできない)からであるか、または「広範囲に出すことで北朝鮮脅威論への国民の意識を向けさせることを狙った」かであろうとしています。

そして、その2つのうちの前者の方、つまり「ミサイル防衛システムは張子の虎」の方が真実らしいとしています。

そうであれば、大変な事実です。

 

こういった雰囲気の中、来年度予算ではさらに数千億にもなろうという、「イージスアショア」なるシステム購入をしようとしています。

私はこちらを狙っているという方がありそうなことだと思いますが。