爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

トランプが記者会見

これまでツイッターで言いたい放題だけの発信を続けていたトランプ米次期大統領が当選後初めて記者会見を開いたそうです。

mainichi.jp

その状況はテレビ新聞などでも多数報道されていますが、アメリカに雇用を生み出すということばかりを強調するだけのものだったそうです。

 

なお、CNNの記者との愚かなやり取りを取り上げている報道も多かったようです。このようなことをして「尊敬される」も無いもんだと思いますが、本人はその自覚が無いのでしょうか。

誰もがこのような大統領は「軽蔑するにふさわしい」と感じるでしょう。

 

さて、アメリカや諸国の大企業を恫喝してアメリカ国内での生産を増やしアメリカに雇用を増やすということだけが彼の政策のようですが、これでどうなるのでしょう。

 

アメリカの労働者賃金は低迷しているといっても途上国の賃金と比べればはるかに高く、それをコストに上積みすれば製品価格が上昇するのは間違いありません。

さらに海外からの輸入品にも高額関税などをかければ国内価格も上昇するでしょう。

雇用は増やしても製品価格の上昇を招くのではアメリカ庶民の方々も苦労が絶えないことでしょう。

まあ、それも皆さん方の投票のせいなのですから、受け止めてもらわねば。

 

ただし、問題はそのようなアメリカ有権者向けの看板政策はともかくとして、実質のトランプ政権を支える経済界の連中を満足させる政策をどのように実施するかです。

この2つが大きくずれているのは間違いなく、どこかで馬脚を表すのでしょうが、それが早いか遅いかが問題です。

 

さて、このようなトランプ記者会見をうけ、アメリカ株式は下落しドルも下がりました。

どうやら経済界が期待していたような大規模減税やインフラ投資に言及されなかったことによるようです。

投資家連中というものが腐れきった存在であることが露呈しています。

減税や公共投資が行われればそれで良いのでしょうか。

それがアメリカの財政をさらに圧迫し、結果としてさらにアメリカの国力低下につながるということも考えられなくなっているのでしょう。

 

アメリカの経済界、投資家、トランプに投票した有権者の失望はさらに大きくなっていくでしょう。

この大統領が本当に4年の任期を全うできるのかどうかも怪しいものです。