まったく政策に共感できない候補者に投票する気も出ないことが多い選挙ですが、今回は現政権のあまりの悪辣振りになんとかストップをかけたいという願望のみで選挙に行ってまいりました。
その主張にはほとんど支持できないものばかりという野党候補者ですが、奸悪政権よりはまだましというだけの投票理由です。
それでもこの選挙では与党の圧勝、改憲勢力が3分の2に達するかどうかが焦点という、とんでもない状況になりそうです。
なぜこのような政権がこれだけの支持を集めることができるのかまったく理解できません。
安保法制はどうなったのでしょう。多くの人が反対をしたのではなかったのでしょうか。
あの好戦的なアメリカに引っ張られる集団的自衛権に道を開いてしまいました。
尖閣諸島などでの中国の挑発もそれへの反発でしょう。これ自体が戦争の危険を招いています。
まだ過半数の人が反対のはずの原発再稼動はどうなったのでしょう。国民の声というのは何なんでしょう。
TPPもアメリカの方が揺らいでいるとは言え、地方を中心に反対の意見が多く自民党でも反対を唱えた議員が多かったのではなかったでしょうか。
安倍悪辣首相は野党統一候補を政策の一致がない野合と批判しています。自党の中の反対意見を圧殺するのが野合よりマシなのでしょうか。
憲法改悪も当然のように視野に入れています。しかもそれについては選挙演説でほとんど触れようともしていないのが首相です。
これら、国民の多くが疑問を持つ政策でも進めようとしているのは経済政策(アベノミクス)があるからでしょう。
百歩譲って、これらの政策が十分な成果を挙げているなら、それを認める有権者が多くなるということも已むを得ない事態と考えられます。
しかし、巨大な損失を出す国家財政出動により、わずかな株価上昇と円安に誘導したもののその成果はほとんどなく、しかもそれらは大企業と投資家だけを潤しているだけです。
それを「失敗ではなく道半ば」などという世迷言で言いくるめているだけです。
景気回復のためには公共事業がまだ足らないということを言い続けた挙句、1千兆を越える債務を積み上げてどうしようもなくなった財政を作ってしまった責任を誰も取らない自民党ですが、それをまだ許すという脳天気な有権者ばかりなんでしょうか。
政権が悪逆非道、言語道断なのは今に始まったわけではなく何時の時代にもあったことです。
しかし、現在は国民の選挙でそのような政権は葬り去ることができるはずです。
それをしようともせず、明白な誤りの政治を選択し続ける、そのような国民にもさすがにもう愛想が尽きそうです。
イギリスのEU離脱の国民投票でもその後の動きは混迷の一途、投票を悔やんでいる人も多いとか。他国の愚かな投票行動は侮蔑していればよいのですが、自国の場合はどうでしょう。
どのような未来が来ようともそれは皆の投票が決めたことと諦めるしかないのでしょう。