参議院議員選挙まで1週間あまりとなりましたが、報道によれば「エネルギー政策は公約が割れる」とあります。
しかし、あくまでも「割れる」というのは原発に関する部分であり、どの党もみな「再生エネルギー推進」であるのは判で押したように同一です。
一方で現在の社会の過剰なエネルギー使用についてそれを改めるどころか、その認識もまったく見られません。
そもそもあと何年かの後には「再生エネルギーで40%」などと言ってもそれの裏付けがどこにあるのでしょう。
自分たちで研究開発しているわけでもなく、その可能性も研究者の言うがままを語るだけ(これを”パロティング”というそうです。最近知った言葉)その成否も危ういもので、もしできなかったらどうするつもりでしょうか。
ここまで科学技術開発を盲目的に信奉するというのはもはや「科学教」という宗教のようです。
政策というもの、特に長期に渡るものは、必ず「最悪の状況ではどうするか」ということを熟慮して考えるべきでしょう。
どうもその辺の政策決定態度自体に現政党はどれも大きな欠陥がありそうです。
「再生エネルギー」などはどれも実用不可能であるという状況がもし将来やってきたらどうするか。そこでは「エネルギー使用の制限」しか取りうる道はありません。
半減で済めばまだまし。もしかしたら桁違いに減少させなければならないかもしれません。
その社会を作る覚悟があるかどうか。それを腹の中に納めた上、「もしもうまい具合に再生エネルギー開発が成功したら、こういう社会にしたい」と言うのならまだ分かります。
しかし、脳天気に「開発に力を入れる」とばかり言うだけの政党に投票する気にもなれないのは仕方ないことでしょう。