「ゲノム編集」という技術による動植物の性状改変が実用段階に入ってきたようです。
これについて、FOOCOM.NETで松永和紀さんと白井洋一さんが相次いで記事を書いています。
マッシュルームで動き出す、ゲノム編集作物 | FOOCOM.NET
新育種技術(NBT)、ゲノム編集ワールドカップ チームジャパンの戦略は? | FOOCOM.NET
ゲノム編集というものは、これまでの遺伝子操作とは異なり他の生物の遺伝子を組み入れて生物の性質を変化させるのではなく、その生物の遺伝子をピンポイントで変化させるというもので、遺伝子操作というものに対する反対意見の一つ(フランケン・シュタインのように他の生物の遺伝子を持たせるのは冒涜)というものを封じることにもなります。
実際に開発者たちの主張の中にも外来遺伝子は含まないのでこれまでの規制は受けなくて良いといったものが含まれています。
このような技術を使い、実際にマッシュルームが収穫後に褐色となる性質を抑える品種改良や、低アレルゲンの卵を産む鶏といったものが開発対象となっているようです。
欧米ではこのように外来遺伝子の導入という点についての批判が多かったために、これを受けないこの技術というものはその批判をかわすという意味が強いのかもしれませんが、日本ではどちらにしろ得体のしれない技術だからダメということになるでしょう。
それにしても技術の進展の速さというものは大変なものです。規制というものもそれに適切に対応していかなければならないでしょう。