爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

野菜がなんでも甘いという風潮

今朝のテレビ番組で、ある産地のキャベツが甘くておいしいという紹介があり、ご丁寧に糖度計での測定まで出していました。

 

近頃は果物ばかりでなく野菜まで甘い甘いの連発です。甘ければ高品質と言い続け、それでブランド化を図っているようです。その一方で苦みや渋み、臭みといったものはどんどん減っているようです。

 

ちょっと変ですね。変なばかりでなく困った事態です。

 

まず、料理がやりにくいでしょう。なんでも生で食べるばかりではありません。これまで長年作られてきた料理は野菜の苦みや果物の酸味などを活かしたものがたくさんあります。

こういったものが甘いばかりの野菜果物ではうまく作れません。アップルパイを作るのにレモンの酸味を足すなどと言うのは本末転倒というものでしょう。

 

さらに、そういった甘味の要因はおそらくブドウ糖や果糖など糖分だと思いますが、そのようなものを摂ると血糖の上昇がすぐに起こると考えられます。せっかく「血糖上昇を緩やかにする」なんていうサプリを摂っていてもこれでは何にもなりません。

 

このような風潮はそういったものを有難がるという消費者の傾向があるのでしょう。へそ曲がりの私などは、果物も甘味はそこそこで酸味も多いものが好みです。そういったものの方が価格が安いのもありがたい話です。

しかし、そのような時代遅れ(?)のものはだんだんと消えていくような生産状況もあるようです。ほんのわずかな伝統野菜だけが残るだけで、売れ筋品種ばかりになっていくのでしょうか。