爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「たくらむ技術」加地倫三著

著者の加地さんはテレビ朝日のプロデューサーで、「アメトーーク!」や「ロンドンハーツ」といった番組を作っているということです。
実はどちらの番組もほとんど見たことはないのですが、なかなか人気のある番組のようです。

著者も認めているように、現在のテレビのバラエティー番組は似たり寄ったりの企画が多く、真似をするだけのものも結構あるようですが、その中でできるだけ上質な番組を作りたいと言う思いで作成しているということで、そういった意識が表れるような裏話になっています。

玉石混交のテレビ番組のなかでも群を抜くものを作るためには、普通の常識をしっかりと持って、そこから面白いものを考える必要があるとか。また、出演者やスタッフとのコミュニケーションを良くし、全員の力の発揮を最高に持っていくことも重要だそうです。こういったところにも常識的な人間関係というものに対する能力が必要だということです。

著者は他の高視聴率番組を見て参考にしようと思うことは無いということですが、そういったことを平気でやる人も確かに居るようです。しかし、パクリや二番煎じというのは一度やりだすと癖になってしまい、独自のものを作り出す能力がなくなるということです。

現在のテレビ番組には必ず字幕(テロップ)がはいりますが、これも著者は自分で要約し入れるそうです。結構大変な作業でしょう。

今のテレビには欠かすことのできないバラエティーですが、実際に作っている人にはそれなりの苦労がありそうです。