爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

環境資源

熱帯林の伐採は降水量の減少につながるのか。

科学誌Natureに掲載されたという論文から。 イギリス、リーズ大学のC.Smith らの研究グループが、熱帯林を伐採した地域で降水量が減少したという結果を発表しました。 www.natureasia.com 調査対象はアマゾン、コンゴ、東南アジアで衛星写真をもとに森林伐採…

国立科学博物館「毒展」について

永井孝志さんのブログから、国立科学博物館で開かれていた「毒展」についてです。 nagaitakashi.net 残念ながらすでに開催期間が終了しているようです。 最初の永井さんの感想が「”毒展”ではなく”毒を持つ生物展”だと思えば面白かった」ということで、これが…

「SDGs 危機の時代の羅針盤」南博、稲場雅紀著

SDGsなんて言葉を聞き出したのはそれほど古い話ではありません。 その頃に書いたブログです。 sohujojo.hatenablog.com とにかくその最初の「持続可能な開発」というそこだけでも完全な矛盾だらけの言葉に呆れかえり、少し調べてみましたが、なにか「良いこ…

「SF エネルギーの近未来」その2

戦争にはならずに人類社会が続いたとして、その先です。 3、とはいえ戦争エンドでは話にならないので奇跡的に運よく戦争は回避された場合 人類が奇跡的に終末戦争を回避できた場合の将来像。 この場合も決して幸せな未来となるわけではない。 化石燃料の中で…

「SF エネルギーの近未来」その1

このブログではエネルギーについて色々と書いています。 私にはある未来像が見えていてそれに従って現状を判断していますが、それをこれまではっきりとは明示していなかったように思います。 そのため、もしかしたら私が書いたものを読んでもイメージがわか…

アンモニア発電などというのは愚の骨頂という当然の指摘、松田智さんの記事

アゴラというサイトで元静岡大学の松田智さんがアンモニア発電などという幻想の間違いを指摘していました。 agora-web.jp 冒頭に書かれているように、アンモニアや水素は「二次エネルギー」であり、化石燃料や原子力などの「一次エネルギー」と安易に比較は…

巨大風車の故障率は高く修理費用も莫大と言う話

巨大風力発電に期待が寄せられていますが、その実態は高い故障率と膨大な修理費用だという、またも当然すぎる話です。 motor-fan.jp 著者の牧野さんは新聞記者や雑誌編集者を経てフリーのジャーナリストということです。 ヨーロッパで特に風力発電が普及して…

「再生可能エネルギー」とやらが増えるほど寒波の時の電力供給が不安に。あたりまえだけど。

10年に一度とも言われる強力な寒波の襲来で、電力需給も不安が増しています。 特にオール電化などと言う愚かなことをしてしまった人は停電は生命の恐怖でしょう。 そんな状況では太陽光発電などはほとんど役にも立たないという当然の話です。 www.yomiuri.co…

二酸化炭素しか見ていないとこんなバカげたことをやり出すという茶番劇です。二酸化炭素地下貯留

二酸化炭素の排出削減がほとんど進まないことから、焦った二酸化炭素削減派が手を出している「地下貯留」です。 www.nikkei.com 上記の日経新聞の記事には大きな間違いがあり、表題の「排出削減」という言葉は完全に誤りでしょう。 その概要は、記事中にもあ…

水素の利用について当然の指摘、近藤邦明さんの「環境問題を考える」より

近藤邦明さんの「環境問題を考える」というサイトは以前から大変参考にさせて頂いているところですが、そこの最新記事でSDGsの欺瞞性を批判した中で、水素について書かれている部分は非常に面白いものでした。 www.env01.net (上記の記事引用で表題が違っ…

10年に一度?の強い寒波がやってくるそうで。

24日から25日にかけて、10年に一度とも言われる強い寒波が来襲、大雪や低温など被害が出ることも予想されるとか。 特に普段あまり冷え込まず雪も降らない地方では注意が必要と言われています。 熊本でも最低気温がマイナス4度まで下がるというご託宣で、水道…

「SDGsなんて海外では誰も知らない」のだそうです。

SDGsという意味不明の呪文が飛び交うという風潮は少し下火になってきたのかもしれませんが、これについて元国連職員で著述業という谷本さんと言う方が書いています。 news.yahoo.co.jp この運動は国連主導のため、世界各国で取り組まれているのかと思えば、…

インドの新車販売が日本を抜いて世界3位

昨年の自動車販売でインドが日本を抜いて世界3位になったそうです。 1位は中国、2位はアメリカでそれに続くものです。 news.yahoo.co.jp 「今後はEVも」などと書かれていますが、もちろん現状ではほぼすべてがガソリン車やディーゼル車であるはずで、「脱…

エコテロリストとはなにか。

最近、名画にスープをかけるといった事件が起きており、その犯人が環境問題(特に二酸化炭素排出規制)を強力に主張するエコテロリストと呼ばれる連中だということが欧米では問題になっています。 news.yahoo.co.jp もちろん、こういった連中の本家?はあの…

雑草Zさんのブログ「雑草の言葉」で「オーバーシュート(行き過ぎ)」という題で持続不可能について論じられました。

以前から参考にさせて頂いている、雑草Zさんのブログ「雑草の言葉」で、「オーバーシュート」と題して現在のほとんどの事象がすでにオーバーシュート(行き過ぎ)の状態に入っており、引き返すことが不可能だということについて論じられいました。 zassou322…

米軍基地由来の地下水汚染は東京でも。沖縄だけが問題となっているわけではない。

沖縄の米軍基地で環境汚染がひどいという話はよく聞きますが、決して沖縄だけではないということです。 www.tokyo-np.co.jp 多摩地域の井戸水に有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で含まれている事実があるようですが、その由来がどうやら米軍横田基地にある…

生物多様性保護はどうなってるの。太陽光発電システム設置でキタサンショウウオ生息地破壊。

何にもできなかった生物多様性条約のCOP15ですが、それと同時のように明るみに出た事態です。 mainichi.jp 北海道東部の釧路湿原国立公園の近くで大規模太陽光発電計画が進行中、その予定地はキタサンショウウオの生息地だそうです。 あの生物多様性条約とい…

COP15、といっても生物多様性条約の方ですが、こちらでも先進国と途上国の金をめぐる争い

COPと言えばこの前の温暖化対策の方でも金をめぐる争いが激しかったのですが、生物多様性条約の方のCOP15でも途上国が金よこせの声を高める中、揉めているようです。 www.asahi.com 日本など先進国では30by30などと言って、2030年までに保護地域を30%とする…

「武器なき”環境”戦争」池上彰、手嶋隆一著

環境という問題はもはや政治や経済といったものと同程度に重要度を持つものとなりました。 各国がそれをめぐりあたかも「戦争」を繰り広げるといった状況とも言えます。 こういった問題について、池上彰さんがNHKなどで活躍した手嶋さんを迎えて対談したとい…

マイクロプラスチックで最大の問題は自動車タイヤ摩耗塵、永井孝志さんブログより

またまたリスク学者永井孝志さんのブログよりの引用です。 引用回数が多いようですが、とにかく興味深い内容を掲載されていますので、どうしても取り上げたくなります。 今回は、「マイクロプラスチックの放出で最大の問題は自動車タイヤの摩耗塵」だという…

兵庫県の木質バイオマス発電所、燃料価格高騰で休止。まあ当然すぎるほど当然。

関西電力が関係していた兵庫県の木質バイオマス発電所が燃料価格高騰(ウッドショック)で運転休止するようです。 news.yahoo.co.jp まあ現在のところは間伐材などが大量に使えるように見えますが、こんなものは決して持続的でもなんでもないわけで、当然す…

変質したCOP27の場で、中国は石炭火力発電の大幅増強を表明。

もう皆があきれ果てたようで、ほとんど報道もされなかったのですが、COP27では中国が石炭火力発電の大幅増強を表明していたそうです。 news.yahoo.co.jp 中国はとにかくエネルギーの安全保障を優先したようで、ロシア産天然ガスなどの禁輸で大変なことになっ…

「食べものが足りない! 食料危機問題がわかる本」井出留美著

ウクライナ戦争による穀物輸出ストップで食料不足が加速され大問題となりましたが、実はそれがなくても多くの地域で食料不足状態であり、飢餓にさらされている人々も多数居ます。 この本はそういった食料危機の現状と原因、そして対策まで分かりやすく解説し…

近藤邦明さんの「環境問題を考える」で、太陽光発電・風力発電などに関する細かい数値掲載。

環境問題やエネルギー問題などで以前から参考にさせて頂いている、近藤邦明さんの「環境問題を考える」で、太陽光発電や風力発電に関して利用効率や使用する資源量などについて細かい数値を掲載されていました。 www.env01.net (このページはいくつかの記事…

「金さえあれば食料は買える」のか。そうではないという意見。

日本の食料自給率は低いということは時折問題視されますが、すぐに忘れられます。 しかし、最悪の事態が発生すれば食料の貿易が滞る危険性があるということが、ウクライナ戦争で分かってきました。 もしもさらに大きな事態が起きればその時は食料をはじめと…

COP27、金の問題だけで交渉難航。まともな議論何もなし(今までも無かったけれど)

エジプトで開かれているCOP27は、ロシアからの天然ガスの輸入禁止にともなうエネルギー不足対応などの議題を議論するまでもなく、途上国からの「金よこせ」と先進国の出し渋りの対決だけで終わりそうで、会期延長となりますがまとまりそうもありません。 new…

「安い水素が世界を変える」とか。

色々とおかしなニュースを配信し楽しませてくれるNHKおはようニッポン6時台ですが、今回は「安い水素が世界を変える」のだそうで。 https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2022111718332 (これはNHKプラスですので、会員以外は見られないかもしれません) 内容を…

「再生可能エネルギー」を経済性で考える愚

脱炭素化を進めようとする動きの中に、原子力発電を紛れ込ませようという策動が強まっていることに対し、強い危機感を持つ人々が意見を発しているのですが、「再生可能エネルギーの方が経済性で優れる」と主張するのが果たして良いのでしょうか。 www.tokyo-…

またいつもの「日本が化石賞受賞」隠れて石炭火力増加をしている連中は良いのか。

COP27開催に合わせ、いつもの通りNGOによる「化石賞」受賞の発表があり、日本が栄光の受賞を果たしました。 news.yahoo.co.jp 化石燃料使用に対して公的資金の投入が多いということですが、ロシア産天然ガスの輸入が絶たれたためとして石炭火力発電を増やし…

COP27 途上国側はやはり「支援金」を求める戦略か

COP27は首脳級会談となっていますが、途上国側は気候変動の被害は甚大でありそれは先進国に責任があるとして支援金を求めるという戦略に出ているようです。 news.yahoo.co.jp ロシア産天然ガスの輸入を止めているため、特にヨーロッパ諸国の足並みがそろわず…