爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「健康食品を利用する前に確認してほしい3つのポイント」島根大学大野智教授の解説

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所が示している、「健康食品の安全性・有効性情報」というサイトの中で、島根大学の大野智教授が書かれている「健康食品を利用する前に確認してほしい3つのポイント」という解説が判り易くコンパクトにまとまって…

「図説 古代文字入門」大城道則編著

多くの古代文明で独自の文字が使われていたと言うことが判っています。 「図説」シリーズでは多くの歴史的な事柄について数多くの絵画や写真、地図などで判り易く解説されていますが、これらの古代文字についても同様に図版で見せてくれます。 編著者は古代…

「SNSなどのプラットフォームはトンデモ科学発言にどこまで責任をもつべきか」永井孝志さんのブログより。

リスク学者の永井孝志さんのブログはよく参考にさせていただいていますが、今回の「SNSの責任とトンデモ科学」は直接リスク学に関係するものではないにしても、現状のネットの問題点について触れられたものでした。 nagaitakashi.net どうもこういった現状に…

「ヘンな科学 イグノーベル賞研究40講」五十嵐杏南著

本家ノーベル賞に対し、人々を笑わせしかしちょっと考えさせられるものに対して贈られるイグノーベル賞というものがあります。 受賞の時期には話題となることもあるのですが、日本人がけっこう受賞しているということでも知られています。 そのようなイグノ…

ロシアを非難だけしていれば良いのか。

「環境問題を考える」(近藤邦明さん)で引用されていた天木直人さんという方のメールマガジンということです。 https://www.env01.net/fromadmin/contents/2022/2022_01.html#n1375 日本ばかりでなく世界中でロシア非難が鳴り響いています。 しかし、ロシア…

「シンポジウム 日本国家の起源」討論者 石田英一郎、伊藤信夫、井上光貞、江上波夫、小林行雄、関晃

太平洋戦争終了まで続いていた国家からの皇国史観による日本歴史の強制という状況が敗戦によって終了したのですが、それに代わる史観というものも確立できないままであった時期に江上波夫氏により提唱された「騎馬民族征服王朝説」というものは日本歴史学界…

アサリの熊本県産表示偽装事件続報、国や行政に極めて大きい責任がある。

熊本県産と偽装表示をしたアサリが長年にわたり販売されていた事件は、さすがに国際的にも大きなウクライナ侵攻が起きたこともあり報道が少なくなりましたが、その裏側について消費者問題研究所代表という垣田達哉さんという方がダイアモンドオンラインに記…

ロシアがウクライナに全面侵攻、この先どうなるのか。

バイデンが繰り返し言っていた通り、ロシアがウクライナに全面的に軍事侵攻を開始しました。 www.nikkei.com ウクライナの軍事施設や空港へのミサイル攻撃だけでなく地上部隊も侵攻させているようです。 テレビや新聞報道では様々なことが言われていますが、…

「戦国大名の戦さ事情」渡邊大門著

歴史を扱う映画やドラマでは相変わらず一番の人気が戦国時代のようです。 その中でのクライマックスは何と言っても戦さのシーン。 甲冑に身を包んだ騎馬武者が駆け回ります。 しかしどうやらその実像というものは、普通にドラマで見ることができるものとはか…

「内田樹の研究室」より、「鬼滅の刃論」

内田樹さんのブログ「研究室」に書かれていた文章です。 その元の文が某大学の入学試験に使われたとかで、大学より連絡があったそうですが、調べてみたら「週刊金曜日」に書いたものだったそうで、ブログに採録したということです。 blog.tatsuru.com 私はこ…

「平成史 昨日の世界のすべて」與那覇潤著

3年前に終わった平成の時代、まだ記憶に新しいものも多いのですが、その初期の頃はさすがにそろそろ遠くなっています。 そのような平成の時代を「平成史」として振り返る。 それを「歴史学者」與那覇潤さんが克明に描いています。 ただし、「歴史学者」と名…

夢の話「体育祭の準備」

「体育祭」というからには高校の頃、今から半世紀近く昔の話になります。 またもごく若い頃の夢を見てしまった。 ただし、舞台はどうやら会社勤めの最初の頃の工場のようです。 コンクリート造りの建物で天井が高く寒々としたところで、傍らに二階に荷物を上…

「入門 医療経済学」真野俊樹著

「医は仁術」とか「人の命は何より重いから手を尽くす」などと言っていた時代には医療と経済とはあまり結びつかなかったのでしょうが、医療費が財政に重くのしかかり、医療費削減が重点課題となる現在では医療経済学というのは避けては通れぬものなのでしょ…

ロシアがウクライナの親ロシア派の国家独立承認、さらに緊張が高まるか。

ロシアがウクライナ東部のロシア人が多数の地域で親ロシア派の国家独立を承認するということです。 news.yahoo.co.jp アメリカやNATO諸国は一斉に反発しており、さらに緊張が高まることでしょう。 すでにウクライナ東南部のクリミアはロシアが編入しており、…

「言論統制というビジネス」里見脩著

現代はすでに「自主規制」という名の統制状態であるという気もしていますが、この本の「言論統制」は現代を直接には扱っておらず、その描いている時代は太平洋戦争に至る頃と戦争中、そして戦後すぐの頃までの話です。 その当時の「言論」のほぼすべては新聞…

北京冬季オリンピック閉幕、しかしグレーからブラックへより黒くなった。

北京オリンピックが閉幕しました。 しかし選手たちの姿は美しく見えましたが、その他の部分では数々のグレーなものが飛び交っていたようにも感じられました。 そしてその最大にしてより黒く感じられたのが、ロシアのフィギュアスケート選手、ワリエワのドー…

「ダムと緑のダム」虫明功臣、太田猛彦監修

山に樹木を植えることで「森のダム」を作ると言ったことが言われます。 それで豪雨の際も山に水を貯え、下流の増水の被害が軽減されるといった印象があります。 しかし一方では最近の豪雨災害では、山の樹木が土砂崩れと共に流されて流木となり、洪水の被害…

ウクライナはどうなるのか。

ウクライナ情勢はますます緊迫しているようです。 ロシア軍がウクライナに対して侵攻するのではないかアメリカなどNATO側は危惧しており、それに対しロシア側はその意図はないと表明していますが、バイデン大統領はロシアは侵攻する怖れが強いと言っています…

「化石燃料不使用認証制度」の創設のススメ

EUが「グリーンな投資先」として原子力や天然ガスを認定するなど、「グリーン」すなわち持続可能性というものの解釈には混乱(というよりは欺瞞)が溢れているようです。 またその目的は怪しいものではあるものの「石油などの化石燃料を使わない」ということ…

西九州新幹線部分開業、しかし。

西九州新幹線の武雄温泉から長崎までの部分開業が今年9月23日と決まったそうです。 www.jrkyushu.co.jp 九州新幹線新鳥栖駅から分岐し長崎までの西九州新幹線ですが、新鳥栖から武雄温泉までの区間の完成はまったく決まっていません。 九州新幹線鹿児島ルー…

「本当の翻訳の話をしよう」村上春樹、柴田元幸著

村上春樹さんは世界的に有名な小説家ですが、海外小説の翻訳も数多くされています。 また柴田さんは大学のアメリカ文学の教授のかたわら、小説翻訳もされています。 お二人はもう長く交流を続けてこられたようです。 そういったお二人が雑誌「MONKEY」の企画…

道に迷った思い出、弘前駅から弘前大学まで。

方向音痴で道に迷うという話をいくつか書きましたが、私も迷ったという思い出が人生で何回かあります。 その一つ、弘前駅から弘前大学まで行った時の話です。 時は30年以上前、関東地区の研究所で働いていた時に弘前大学で開かれる学会に出席するという出張…

「イタリア遺聞」塩野七生著

古代ローマや中世のイタリア諸都市などを舞台にした長編小説の数々を書かれている塩野さんですが、この本はヴェネツィアの外交官の報告書についてあれこれ書かれた随筆をまとめたものです。 ヴェネツィアは中世から近世に至るまで地中海周辺の貿易で栄えた都…

スノーボード競技にさらに大きな問題。選手の安全は。

北京オリンピックでスノーボードのハーフパイプとやらの競技で、日本選手のプレーの採点をめぐりその評価法の問題点があることは指摘しましたが、今度はビッグエアーというとんでもない高さからくるくる回るというものを見ていてさらに大きな危険性に思い当…

持続可能性を妨げるものは何か その3 経済成長その他

その1,2で述べた「資源の制約」ということは比較的判り易いものではないかと思いますが、この「経済成長」が持続可能性を妨げるということはちょっと受け入れにくい人もいるのではないでしょうか。 現代はこれまでの異常なほどの経済成長の世界にどっぷり…

公共事業とは一体何なのか、国鉄をJRにして民営にしたツケが出てきた。

JR西日本がこれまでは公表していなかった各路線ごとの収支を発表して行く方針だということです。 これは、そうすることによって特に過疎地域の路線の維持が経営的に難しくなるということをアピールし、路線廃止やバス路線化を進めようという下心なのは明らか…

「方向音痴って、なおるんですか?」吉玉サキ著

著者の吉玉さんは長く山小屋で働いた後にライターとなり、山ガール関係の本も出しているということですが、山では迷ったことがなかったのに町に戻ってきたら自分の行きたいところがどこか分からないという極度の方向音痴になってしまったそうです。 それを知…

新潟の工場火災、アルバイトの女性は避難訓練未実施?

新潟県の三幸製菓工場で火災が起き、従業員6名が焼死という痛ましいことになりました。 私も工場勤務で管理職として事故防止の活動を長くやっていましたので、こういった事故の発生というものには敏感に反応してしまいます。 ところが、その後の報道では焼死…

日本古代の歴史の認識、今までに得た知識での構築。

実は現在、かなり古い本で江上波夫氏の騎馬民族王朝説について歴史学界でシンポジウムを行ったという記録を読んでいるのですが、(なかなか読み終わりませんが終わったら読了読書記録は書くつもりです)そこでおそらく歴史学界の主流派とおぼしき人々が主張…

北京オリンピックカーリングの会場は不適切?

北京オリンピックも半分が過ぎましたが、くるくる飛び回る競技やあまりのスピードに驚くばかりのアイスホッケーなどは見てもよく分からないものの、カーリングは年寄りにもよく見える程度のスピードなので毎回テレビで応援しています。 しかし、選手たちの会…