爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

緊急事態宣言は6府県で解除、しかし「リバウンドに警戒」という意見が強い。

新型コロナウイルス流行に対する緊急事態宣言は大阪など6府県で解除、首都圏は見送りということになりました。 しかし、「リバウンドに警戒」という意見が根強いようです。 www.youtube.com 当然のことで、ウイルス抗体を広く検査した結果によれば、ほとんど…

「9割の日本人が使い方を間違える英単語101」阿部一著

著者は長年英語教育に携わるとともに、応用言語学の理論構築を目指したということです。 日本人の英語学習者の誤りやすい点もデータを取り、初級者、中級者、上級者それぞれで間違いやすい部分も分かってきました。 それはどういったものか。 まず動詞の使い…

埼玉県で給食での大量食中毒発生、ウェルシュ菌によるもの。

埼玉県の中学校で給食を食べた生徒や教諭など700人が多数食中毒症状となったという報道がありました。 これはウェルシュ菌によるものと見られているそうです。 this.kiji.is ウェルシュ菌とは、細菌の学名でいえば Clostridium perfringens (クロストリジウ…

夢の話「学生実験で発酵」

またも、はるか彼方の昔の学生時代の夢を見てしまいました。 大学らしきところで、実験をします。 フラスコに培地を入れて滅菌し微生物を植菌して培養するというものです。 しかし、激しく揺するシェーカーなどは使わないので、酵母によるアルコール発酵でし…

「リンゴの歴史」エリカ・ジャニク著

リンゴは人類が最初に栽培した果樹とも言われています。 そのためか、古代の神話から現代にいたるまで頻繁に登場し、その重要性も確かなものです。 そのリンゴの歴史から現在の栽培状況まで、さまざまな視点から書かれています。 リンゴの原産地はカザフスタ…

江川紹子さんも指摘、「オリンピックをどうしても開催」するというのならその方策を示せ。

熊本日日新聞で時折掲載されているジャーナリストの江川紹子さんの文章ですが、今回はオリンピック開催問題について語られていました。 (相変わらず、熊日新聞の記事はネットでは見づらいようです) 森前オリンピック組織委員会会長は女性蔑視発言で世界中…

「孔丘」宮城谷昌光著

孔丘とは儒教の始祖孔子の本名です。 通常は「孔先生」という意味の孔子としか呼ばれることはありませんが、それをあえて本名の丘を使ったところに宮城谷さんの意図もあると感じます。 漢の時代以降、儒教は多くの帝国の国教となり、その始祖である孔子は尊…

高齢者のワクチン接種は4月12日から、しかしその数は極めて少ないか。

医療関係者を対象とした先行接種が始まっている新型コロナウイルスワクチンですが、高齢者の接種開始は4月12日からという発表がありました。 www.asahi.comしかしその数は極めて少ないようで、最初は週に10万から25万といった程度のようです。(全国で) 高…

「グローバル恐慌」浜矩子著

恐慌といってもこの前の、リーマンショックの話です。 そろそろ次が起こるかもしれませんが。 その直後、2008年末に書かれたもので、まだ現在進行形であった状況です。 恐慌とは、その字の通り「恐れて慌てること」だそうです。 そのような心理に多くの人が…

モラルライセンシング効果(免罪符効果)、これまで不快感があった理由がスッキリわかった

永井孝志さんのリスク学に関する記事を読んでいて、「モラルライセンシング効果(免罪符効果)」と言う言葉を知り、これまでしばしば不快感を持っていたことの理由がスッキリしました。 それは、「身近なところから、できることから始めよう」という、よく目…

「かくされてきた戦争孤児」金田茉莉著

太平洋戦争の時には親が空襲などで死亡し、残されてしまった戦争孤児と呼ばれた人々がいたということは何となく聞いてはいました。 浮浪児などという言葉もあり、上野の地下道という場所も連想されましたが、その実態もよくはわかりませんでした。 本書著者…

小島正美さんの「フードニュースオンライン」で「ファクトチェック」の重要性が指摘されています。

小島正美さんが主に食品問題について書いている「フードニュースオンライン」ですが、ここ数回は食品から少し離れています。 今回の話題は、報道が不正確な発表をしたときにどうするかという問題について、「ファクトチェック」というものを取り上げています…

マイクロプラスチック汚染について、永井孝志さんのリスク学から

リスク学者永井孝志さんが、マイクロプラスチック汚染のリスクについて日本学術会議の提言のレベルの低さについて書かれていた件は取り上げましたが、その続報が出ていました。 sohujojo.hatenablog.com nagaitakashi.net今回は科学技術振興機構(JST)が202…

「別人格」の長男でも首相の息子であることが大問題。

スガ首相の長男が、総務省の官僚の接待を繰り返していたという事件が問題となっています。 しかし、官僚側は官職更迭といった事態になりつつありますが、当の首相の長男については何も動きがないようです。 mainichi.jp安倍政権での構図がまたも再現、しかも…

流通小売販売はどこへ行くのか、どう見ても異形なタクシー配達。

横浜でデパートとタクシー会社が提携して生鮮食品をタクシーで届けるというサービスが始まったそうです。 www.nikkei.com 高島屋横浜店がタクシー会社のクワハラというところと組んでのサービスですが、1日当たり6組限定ということですから、単なる話題作り…

ファイザー製ワクチン輸送にバイク便はダメと言うことだが「そば出前機」を知らないのでは。

ファイザー社製の新型コロナウイルス用ワクチンは、超低温保管など取扱いの困難さが数多くあるようですが、敏速な輸送のためということで検討されていたバイク便の利用は振動が多いためダメだということになったようです。 東京などでは渋滞も多く、輸送に車…

「スペインのガリシアを知るための50章」坂東省次、桑原真夫、浅香武和編著

スペインにも特色のある地方があり、アンダルシア、カタルーニャ、バスクといった名前は聞いたことがありました。 しかし、「ガリシア」という地方もあるということもほとんど知りませんでした。 ただし、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」という、キリ…

風力発電でのエネルギー収支を考える上で大切なこと。

アメリカのバイデン新政権がパリ協定に復帰とか、ますます新エネルギーとやらへの傾斜が強まるようですが、これまでにもそのEPR(エネルギー収支)をきちんと考えることが必須ということを何度も書いてきました。 これはこのような状況だからこそ絶対に必要…

「せまりくる『天災』とどう向きあうか」鎌田浩毅監修・著

日本列島はその地理的な位置のため、天災というものが特に多い地域です。 プレートが重なり合っているため、地震と火山噴火が集中して起きやすいところです。 また海と大陸の位置関係から大量の雨が降り台風にも襲われます。 そういった危険と隣り合わせの状…

祝!橋本聖子さん会長就任、しかしこの後に何が起きるのか。

透明性を重視すると言いながらまったく不透明な選考過程を経て、ようやくオリンピック組織委員会の会長に橋本聖子さんが就任しました。 「女」で「アスリート出身」であれば良いだろうと言わんばかりの選考にしか見えませんが、まあとにかく早く決めなければ…

「戦国時代は何を残したか」笹本正治著

歴史好きという人にはかなりの比率で戦国時代が好きという人がいるようです。 有名な大名や武将のファンという人も多く、その合戦なども興味を集めます。 テレビでも戦国時代を題材としたドラマは繰り返し流されています。 しかし、武田信玄や上杉謙信が人気…

世界全体の債務総額が3京円。どういうことになるのか。

日本でもコロナ対策として多額の財政負担が国債を財源として行われていますが、世界各国でも同様でしょう。 そういったものも含め、債務総額が世界で3京円になったということです。 news.yahoo.co.jp1年間で10%近く増加。 国家財政ではコロナ対策費用がか…

「『ご当地もの』と日本人」田村秀著

「ご当地もの」というものがかなりの人気を持っています。 ご当地グルメだけでなく、ご当地ゆるキャラ、ご当地アイドル、ご当地ソングなど、いろいろなものに「ご当地」を付けています。 こういったものを紹介するだけでなく、その奥に隠れている日本人の「…

オリンピック組織委員会後任会長選出のとんでもない勘違い

辞任した森喜朗会長の後任として、森が川渕を指名したことに激しい批判が集中したため「透明性を確保する」として選出手続きに入っています。 しかし、どうもやっていることが「透明性」どころではないようで。 www.sponichi.co.jp「候補者検討委員会」とや…

「反穀物の人類史」ジェームス・C・スコット著

人類が狩猟採集の時代から農業を始め定住し、やがて国を作って文明化していくという歴史のイメージというのは、やはり「文明という光が広がっていく」というものでしょう。 しかし、著者のスコット教授は人類の文明化初期の「国家」というものは人々を家畜の…

日本のスキー文化はなくなってしまうのか、「内田樹の研究室」「日本のスキー文化の晩鐘」より

「内田樹の研究室」で「日本のスキー文化の晩鐘」と題した文章が掲載されていました。 blog.tatsuru.com内田さんが久しぶりにスキーに行ったところ、あまりの人の少なさに驚いたということです。 思ってみれば、このところのスキー場はほとんどが外国人だっ…

「日本の税金 第3版」三木義一著

私もサラリーマン時代にはほとんど税金について考えることもなく、退職して確定申告をするようになって初めて知ったことがたくさんあります。 とてもエラそうなことを言える筋合いではないのですが、本書最後に「その国の税制こそ、その国の主権者の自律度を…

マイクロプラスチックの海洋汚染をリスク学の眼から見ると

リスク学者の永井孝志さんが定期的に更新され、リスク学関連のニュースを解説している「リスクと共により良く生きるための基礎知識」ですが、今回は「マイクロプラスチック」について書かれていました。 nagaitakashi.net 2020年4月に日本学術会議が公表した…

「空飛ぶクルマ」の開発加速?そんな怖いことよくやりますな。

「空飛ぶクルマ」の開発が加速しているそうです。 jidounten-lab.com ドローンの技術が進みそれに人も乗せてやれということなんでしょうが、よくそんな怖いことができるもんだと言うのが感想です。 内燃機関を使った通常の飛行機の小型化という方向も考えら…

Covid-19流行により二酸化炭素排出量は減ったか

「西尾道徳の環境保全型農業レポート」というサイトの中で、Covid-19流行により二酸化炭素排出がどれほど減ったのかという推定が掲載されていました。 lib.ruralnet.or.jp元データはイギリスの環境科学者ルケールなどのグループが共同で発表した論文ですが、…