爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

香港の「国家安全維持法」が成立、香港の状況が変化するのは間違いないか

中国で、香港国家安全維持法が成立しました。 イギリス統治から返還された香港ですが、統治方法が変わると混乱するとして「一国二制度」と言われた体制が続けられましたが、それが大きく変わることになるでしょう。 www.yomiuri.co.jp 香港の経済はこれまで…

「精進料理考」吉村昇洋著

「精進料理考」といっても、寺や専門店で作られているあの料理のレシピを集めた本ではありません。 寺院で僧が食べている料理が精進料理と言って間違いはないのですが、その宗教的な背景、歴史、そして寺院での現実など、精進料理をめぐる広い話題を扱ってい…

新型コロナウイルス感染、移動自粛解除は地方での感染者出現を招く

県をまたぐ移動の自粛解除ということで、観光や帰省などでの移動が増加していますが、解除後熊本県で発生した感染者を見ると地方での感染発生の危険性が分かります。 www.nishinippon.co.jp これまで2人の感染者が発生しました。 最初は、福岡で老人ホームに…

「『モナリザ』の微笑み 顔を美術解剖する」布施英利著

「美術解剖学」という学問があります。 特に人間について、筋肉や骨格といった人体の内部の構造を、実際に解剖して知ることで美術表現をより正確にしようというものです。 それがいつから始まっていたのかは分かりませんが、かのレオナルド・ダ・ヴィンチが…

小島正美さんのFOOD NEWS ONLINE より、「発がん性物質という脅しに敗けない」

毎日新聞記者で、以前から食品や環境に関して科学的にもしっかりとした記事を書いておられた小島正美さんが、少し前から「FOOD NEWD ONLINE」という一般向け解説を書いていますが、そこで「発がん性物質」について解説していました。 foodnews.online 「発が…

「よくわかるクリスマス」嶺重淑、波部雄一郎編

クリスマスといえばキリスト教の行事ですが、日本ではそれとは関係なく商業的なものとして多くの人を熱狂させています。 そのようなクリスマスというものは、歴史的にどういう経緯でできてきたのか、そして世界各地ではどのようなものとなっているのか。 さ…

新型コロナウイルス感染者の増加が続く。都知事選終了までは何もやらないつもりか。

コロナ禍は一段落したかのような雰囲気の中、休業要請が解除とか移動自粛も解除など、すっかり「終わった」感がただよっていますが、東京での感染者検出は連日50人っ前後と多くなっています。 www.nikkei.com 東京以外でも関東や北海道で新規感染者が検出さ…

「医学の近代史 苦闘の道のりをたどる」森岡恭彦著

まだまだ治療の難しい病気はいくらでもありますが、ほんの少し前の状況を考えても多くの病気が治療できるようになっており、寿命も延びています。 特に近代になってからの医学の進歩というものは、非常に大きなものがあったのでしょう。 そのような医学の近…

”賀茂川耕助のブログ”より、No.1291米国こそ人権侵害者

中国が香港の活動を圧迫しようとしている「国家安全法」を制定しましたが、それに対してアメリカが「人権侵害」であると中国を非難しています。 コロナ禍に加えて黒人への暴力が相次ぐアメリカが、他国を非難などとは笑止千万というのが賀茂川さんの意見です…

「家庭のフランス料理」辻静雄著

辻静雄さんは、調理師養成機関として大きな存在となっている辻調理師専門学校を設立し発展させてきた方です。 もとは新聞記者であったそうですが、その後料理の世界に転進しました。 この本は辻さんの著書の中でも非常に早い時期のもののようで、昭和42年(1…

東海道新幹線、「こだま」も非常にスピードアップしている

新幹線も山陽や九州は時々乗りますが、かつて関東在住の頃に頻繁に乗っていた東海道にはほとんど縁が無くなりました。 しかし、あの各駅停車の「こだま」も非常にスピードアップしているという話です。 trafficnews.jp鉄道ライターという児山計さんという方…

「流言のメディア史」佐藤卓己著

「フェイクニュース」や「ポスト真実」といった言葉がクローズアップされています。 しかし、そういった事態は今になって始まったものかどうか。 実は80年前の状況をみてもそういったものがいくらでも見られます。 第二次世界大戦が始まった1939年、ドイツの…

伊藤比呂美さんの随想より、人はなぜ簡単に巨木を伐るのか。

こちらの地方新聞に詩人の伊藤比呂美さんが定期的に随筆を書いていらっしゃいますが、今回は道路沿いの巨木の伐採についてです。 伊藤さんは「人と環境」という観点から書いているのですが、私はそこから行政の姿勢の問題点を感じ取りました。 新聞記事です…

「ニシンの歴史」キャシー・ハント著

ヨーロッパの魚食といえばタラといったイメージを持っていたのですが、どうやらそれに負けず劣らず、いや歴史的にははるかに大きい意味を持っていたのがニシンだったようです。 現在でも北欧には多くのニシン料理がありますが、かつてはその範囲はイギリスや…

夢の話「コロナにかかった」

熊本県で久しぶりに感染者が確認されたせいでしょうか、夢の中でも自分がコロナウイルスに感染してしまいました。 現在もほとんど外出はせず、病院通院と図書館に本を借りに行く程度なのですが、先々週よりコーラスの練習が再開、クラスター発生危険性大の合…

「東大のディープな古文・漢文」田中照彦著

大学入試の問題とは高校での学習内容の範囲内ではありますが、各大学の入学生選抜の意図がはっきりと出ていて、受験する当人にとっては何とか高得点を取るというのが目標でしょうが、すでにすべてが終了してしまった年寄りにとっては、非常に面白いというも…

「読解力は読書で身につくのか」気になる話。

読解力が低下しているという話がありますが、それでは読書をすれば読解力が向上するのか。 どうやら、そういうことではないようです。 biz-journal.jp 子供の読解力が上がれば、他の教科の学力も向上するということは間違いなさそうです。 しかし、そのため…

やっぱりそうか。新型コロナの抗体は長続きしない。

感染症の専門家、忽那賢志さんの記事は何回か引用させていただいていますが、今回は「新型コロナウイルスに対する抗体は長続きしない」という大変な内容です。 一般的に、感染症に罹患し回復した人は一定の期間は感染しなくなることが多く、例えば麻しん(は…

「12モンキーズ」エリザべス・ハンド著

「エリザベス・ハンド著」といっても、これは最初にテリー・ギリアム(モンティ・パイソンの)が1995年にブルース・ウィルス主演で撮った映画があり、それをSF作家のハンドがノヴェライゼーションしたものです。 そのため、本のカバーにはウィルスの映画での…

マイクロプラスチックの土壌と作物への影響、西尾道徳さんの「環境保全型農業レポート」より

土壌などを通して農業を研究しておられる、西尾道徳さんのレポートを時々拝見しているのですが、話題の「マイクロプラスチック」が土壌と作物に与える影響を調査した研究をまとめていたので見てみました。 lib.ruralnet.or.jp引用されている研究論文はドイツ…

新型コロナウイルスは風邪の一種?田中宇さん「国際ニュース解説」より

新型コロナウイルスの感染については、非常に楽観的な見方をしている田中宇さんの「国際ニュース解説」ですが、そのまとめのような文章が掲載されました。 tanakanews.com これまでも都市封鎖などの対策は過剰であり、それによって経済が崩壊するリスクの方…

おいおい、冗談のつもりで書いた「敵基地攻撃」本気で取り上げるつもりか。

イージスアショアのずっこけ事件に関連し、ミサイル防衛システムのうさん臭さを取り上げた中で、「そのうち北朝鮮ミサイル発射直後の迎撃から、発射前の攻撃になるかも」と、半分冗談のつもりで(もちろん日本は「専守防衛」ですから)書いたのですが、なん…

「怖くて眠れなくなる植物学」稲垣栄洋著

植物と言うものは「怖くて眠れなくなる」ものでしょうか。 植物学者である著者は、以前に同じ出版社から「面白くて眠れなくなる植物学」という本を出したのですが、その続編として「怖くて眠れなくなる」を書いてくれと頼まれました。 本人も植物はそんなに…

児林聡美さんのツイッターで紹介されていた概念図が分かり易い

栄養疫学者の児林聡美さんが、ツイッターで紹介されていた食事摂取についての概念図が分かり易いので転載しておきます。 もとは厚労省がまとめた日本人の食事摂取基準というもののようです。 これに児林さんの文章が添えられています。 どんな栄養素でも不足…

「事大主義 日本・朝鮮・沖縄の『自虐と侮蔑』」室井康成著

「事大主義」という言葉は、最近では韓国の政情に関わるものであるような感覚を持っていましたが、実は色々な場面で使われてきたもののようです。 「事大」つまり、「大」に「事える」(つかえる)という言葉自体は中国の古典にあるもので、孟子の一節にあり…

新型コロナ感染拡大で、多くの病院が赤字、ここを支えるのが一番必要なのでは。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国の病院が赤字となり、特に感染者の多かった東京では非常に厳しい状況のようです。 特に、コロナウイルス感染者を受け入れた病院の赤字額が大きく、何らかの対策が急務でしょう。 gemmed.ghc-j.com記事中にもありま…

イージスアショア計画停止って、何が起きたの

陸上配備型のイージスアショアの配備計画停止ということが河野防衛大臣より表明されました。 なお、下記新聞記事には「河野大臣の独走?」などと書いてありますが、河野が独断でこんなことが言えるはずもなく、当然ながら首相の指示でしょう。 mainichi.jp …

新型コロナウイルス抗体保有率は極めて少ない。今後の感染再燃に通じるのかどうか。

厚労省が今月初めに実施した一般人の抗体保有率調査で、東京でも0.10%とかなり低いレベルであったことが分かりました。 www.jiji.com これまでの東京での感染者率は0.03%に当たるそうなので、それに比べれば若干は高いものの、これでは自然抗体保…

「農家が教える どぶろくのつくり方」農文協編

かつては農家がそれぞれ作ったと言われる「どぶろく」ですが、明治時代に酒税を取るようになりそれが重要な国家収入となったために、自家醸造を厳しく取り締まるようになってしまいました。 世界的にも販売する目的以外の自家醸造をこれほど厳しく制限してい…

「NATROMのブログ」より、新型コロナウイルスなど存在しないという人も居るそうです。

NATROMのブログで紹介されていましたが、「新型コロナウイルス」など存在しないという珍説を唱える人がいるそうです。 natrom.hatenablog.com 一応、徳島大学名誉教授ということですが、大橋眞という人が発表しているのが「新型コロナウイルス否認」という珍…