爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカ国家情報長官は北朝鮮の核放棄を疑問視。トランプは長官を口汚くののしる。

アメリカの国家情報長官のコーツ氏が北朝鮮が核兵器を放棄する可能性が低いと米議会で証言しました。 それに対し、トランプ大統領はコーツ氏を口汚くののしり、北朝鮮がアメリカとの約束を守り核放棄を行なうことに期待を寄せました。 headlines.yahoo.co.jp…

「論語」貝塚茂樹訳注

「論語」は名前だけは誰でも知っているでしょうし、その中の文章はいくつも通用しており、それを会話の中にちりばめることは、教養を示すことになっています。 儒学の創始者である、中国春秋時代の孔子(孔丘)がその弟子などと語り合った内容を、おそらく弟…

厚労省統計不正、調査すらまともにできないのが「官僚」か

勤労統計の不正という問題が出て、「第三者委員会」が調査をすると称し、一応の報告で「ほぼ問題なし」としたのですが、早くもあちこちに綻びが出ています。 mainichi.jp お偉いさんが同席した上での聞き取りがほとんどだとか、内部の人間が聞いただけとか、…

「合理主義 ヨーロッパと日本」会田雄次著

著者の会田さんはかなり以前に亡くなってしまっていますが、かつては保守派の論客として有名な方でした。 太平洋戦争に従軍し、連合軍の捕虜となって収容所で過ごし、帰還してからその経験を「アーロン収容所」という本に書いたそうですが、読んだことはあり…

今日見かけた交通危険事例「自転車の斜め横断は危ない 無事だったのは幸運のみ」

ポカポカ陽気になったためだけではなく、所要があって市内中心部へ歩いて出かけました。 この熊本県南部の田舎町は、古くから商業工業で栄えてきましたので(「古くから」ではなく「古くは」かもしれません)市内中心部はコンパクトにできており、自転車で出…

「OL誕生物語 タイピストたちの憂愁」原克著

著者の原さんの本は、以前に「サラリーマン誕生物語」というものを読んだことがあります。 sohujojo.hatenablog.com 大正から昭和の初期にかけて、サラリーマンと呼ばれるホワイトカラー事務職員という職業が始まって、現代に通じるその歴史が始まったのです…

「わかる」を漢字で書くと。

「わかる」(理解する、判断する)という言葉を使うとき、どの漢字を当てるかという問題はけっこう難しいようです。 実は、今朝アップした記事の最初の部分で一つの文章の中で2通りの漢字を使ってしまうということをやってしまいました。 ちょっと分かりにく…

「節英のすすめ 脱英語依存こそ国際化・グローバル化のカギ!」木村護郎クリストフ著

ちょっと分かりにくい書名ですが、副題の方が解りやすいようです。 英語をうまく使うようにするということが、国際化だと信じ込んでいる人が多いようですが、実は英語依存からできるだけ抜け出すことのほうが重要だということです。 その主張は、実に広い視…

昔の車、昭和だったかな

他愛のない記事ですが、「昭和では当たり前だったクルマあるある」というものに目が止まりました。 headlines.yahoo.co.jp その5選とは、「アナログラジオ」「時速105kmを超えると鳴る速度超過警告音」「エンジンの一発ふかし止」「スパイクタイヤ」「…

「あとあと モメない『終活』はどっち?」高橋佳良子著

著者はファイナンシャル・プランナーとして多くの人の資金計画などを見てきましたが、老後にいろいろなトラブルに見舞われて財産を失ったりする例をよく見かけたそうです。 そのほとんどが、正しい知識を身に着けていれば防げたはずのものであり、そのために…

安倍の任期切れはロシアも承知。焦りを誘って有利な展開を狙うか。

安倍首相の自民党総裁としての任期は、それまでの2期に限るという規定をあっさりと改定して3期に延ばしたものの、それもあと2年半あまりとなってきました。 その任期の間にさまざまな懸案を解決し、政治史上に名を残そうというのが安倍の目標のようで、憲法…

「転倒予防 転ばぬ先の杖と知恵」武藤芳照著

年を取ってくると足腰が弱り歩くのも大変になるのは仕方のないことですが、そうなってくるとちょっとしたきっかけで転ぶということも増えてきます。 老人の転倒というのは、大きな怪我につながることもあり、またそれが原因となって寝たきりにもなることが多…

厚労省統計不正 なぜ賃金が低く見えたかが分からなかった

厚労省が勤労統計調査で不正を行ったため、失業給付や労災給付が低く抑えられたと言われており、それがなぜか不思議に思っていました。 全数調査でなくても適切なサンプリングをすれば低くなることはないはずと思っていたのですが、実際はそのような統計学的…

「これですっきり!ビジネスメールのトラブル解消」平野友朗著

ビジネスにおいて電子メールの存在は大きな変革でした。 現在では多い人では一日に数百通のメールを送受信しています。 その対処だけで数十分から数時間もかかるということになっています。 それほど身近になったメールですが、それによるトラブルも頻繁に起…

「糖質オフ」の酒は飲んでも大丈夫なのか 「データ栄養学のすすめ」という本で注目の佐々木敏さんが指摘

最近、「糖質オフ」を謳い文句にしたお酒、特にビール類の発泡酒やリキュール、チューハイなどで目に付きます。 糖尿病やその予備軍の人々、ダイエットに夢中(目を覚まさずに考えていないという意味で)の人たちに人気なようですが、「データ栄養学のすすめ…

日露首脳会談終了 「平和条約交渉を加速」って物は言いよう。

安倍首相とプーチン大統領の日露首脳会談が行われ、おおかたの予想通りなんの成果も無かったのですが、「今後さらに平和条約に向けた交渉を加速していく」っていかにも上手く行ったかのような発表。 修辞学だけはお上手というのが分かります。 www.tokyo-np.…

「人間と遺伝子の本当の話 ウソばっかり!」竹内久美子著

竹内さんは大学院で動物行動学を勉強したものの、研究者の道を歩まずに著述家として活躍されており、「そんなバカな!遺伝子と神について」(1991年)はベストセラーとなりました。 この本も内容はそれと同じようなもので、人間の行動というものが遺伝子…

”外交上手”のはずが化けの皮がはげてもうボロボロ。日露首脳会談始まる。

各国首脳との親密ぶりを描いて、外交上手というイメージばかり先行させた安倍総理ですが、ここにきてそれが虚像であったことが次々と露呈しています。 ロシアとの交渉もプーチンの戦略に乗せられただけということがはっきりしました。 ロシア国民は誰も北方…

「読み替えられた日本神話」斎藤英喜著

日本神話を利用したと言えばもちろん、国家神道として強制的に信じ込ませた戦前の体制なのですが、昔から類することはあったようです。 古事記・日本書紀に代表される日本神話は8世紀に成立しましたが、その後そのままの形で影響を及ぼしてきたわけではあり…

「九州王権と大和王権 中小路駿逸遺稿集」中小路駿逸著

古代から中世までの文学史が専門であった中小路さんですが、中国唐代の詩人が日本からの留学生などに送った詩の言葉の意味などを考えるうちにおかしなことに気づきます。 さらに、「九州王朝説」を唱えた古田武彦氏の主張に触れ、それまでの疑問が氷解します…

「水を石油に変える人 山本五十六、不覚の一瞬」山本一生著

戦争中に、海軍を舞台に詐欺事件があったということは聞いていましたが、その詳細は知りませんでした。 著者は東大の国史を卒業したものの、石油会社に就職した経歴を持つ山本さんです。 その後大学に戻り個人の伝記などの研究に携わったものの、かつての経…

厚労省統計不正問題 有効な再発防止策をお教えしよう

労働者の勤務統計を厚労省が定められた方法以外で行ったという不正事件で、様々な方面に影響が出て、次年度予算も変更せざるを得ないということになっています。 www.itmedia.co.jp それも最近だけのことではなく、かなり以前からやっていた上に、明るみに出…

「日本のみなさんにお伝えしたい 48のWhy」厚切りジェイスン著

”厚切りジェイソン”という変な芸名の芸人が居るということは知っていましたが、その著書を見るとなかなか奥の深い人のようです。 本名はJason David Danielson、アメリカミシガン州出身で、イリノイ大学卒、日本に興味を持ち日本語を学び日本勤務を希望して…

阪神淡路大震災より24年 何を教訓とするか

1月17日で神戸を中心に大きな被害を出した阪神淡路大震災より24年が経ち、様々な行事が行われたという報道もありました。 その当時、神戸気象台の予報課長をされていた饒村曜(にょうむら・よう)さんがYAHOOニュースに記事を書かれていました。 news.y…

「気象災害から身を守る大切なことわざ」弓木春奈著

著者の弓木さんは気象予報士で、NHKのテレビにも出演されたことがあるそうで、見覚えのあるお顔です。 日本列島は気象災害が特に多いところなのでしょうが、特に近年は増加しているようにも感じます。 多くの人が犠牲になっていますが、適切な行動をとれば生…

軽井沢のスキーバス事故から3年。「二度と繰り返さないで」と遺族は言っても状況は変わらない。

大学生たちを乗せたスキーバスが軽井沢で事故を起こし15人もの死者を出した事故から3年が経ちました。 遺族などが事故現場を訪れ祈る姿が報道されています。 headlines.yahoo.co.jp しかし、このような事故で犠牲者が出るたびに、その遺族が「二度とこのよ…

大相撲横綱稀勢の里引退

成績不振で苦しんでいた大相撲の横綱稀勢の里が引退を決めたそうです。 www.nikkei.com 先場所も今場所も、進退をかけての出場と言われた中での連敗、本人の苦悩は強かったと思いますが、やはりどうしようもなかったのでしょう。 2017年初場所で優勝、1…

「伊勢物語 付 現代語訳」中河與一訳注

伊勢物語と言えば学校の授業でも歴史や古文で出てきたかもしれませんが、その原文と現代語訳、注釈をまとめた本です。 ただし、現代語訳と言ってもかなり古い現代語です。 1953年に角川文庫で初版発行されたもので、旧仮名遣いで書かれています。 「むか…

JOC竹田会長の会見は危機管理の鉄則に反する

日本オリンピック委員会の竹田会長が東京オリンピック招致にあたってIOC関係者に贈賄したというフランス司法当局が捜査している件につき、当の竹田会長が記者会見を開きましたが、捜査中であることを理由として質疑応答も行わず、用意した文章を読み上げるだ…

「詭弁論理学」野崎昭弘著

論理学とは、「思考のつながりを明らかにし、論証を過不足なく行う」ことで、中国やインド、ギリシアの古代文明でもその発展が見られるほど古くから研究が重ねられてきた哲学の一分野です。 しかし、それと似て非なるものが「詭弁」(きべん)です。 一見論…