爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

議員に選挙制度を決めさせるな。またまたとんでもない議員案

参議院の選挙制度について、自民党参議院議員団が案をまとめたそうです。 www.nikkei.com 島根と鳥取で一人といった「合区」に反対して、この前は憲法も変えてしまえと言っていたのに、それは諦めたもののなんとか議員を出せるようにという、猿知恵丸出しの…

「スクラップエコノミー」石渡正佳著

石渡さんは千葉県庁で産業廃棄物行政を担当し、「産廃Gメン」として活躍されたという方ですので、この本も「スクラップ」について廃棄物の観点から見たものと思いましたら、なんと国家経済や国の政策について非常に広く大きい見方を繰り広げられるという、良…

訃報 熊本のアマチュア写真家 麦島勝さん逝去

熊本以外ではほとんど知られていない方だと思いますが、熊本県八代市のアマチュア写真家の麦島勝(むぎしま・まさる)さんが先日亡くなりました。 mainichi.jp 麦島さんは、若い頃からカメラに興味を持っていたそうですが、終戦直後から自分の周囲の日常の生…

「日本民族の誕生 環日本海古民族と長江流域文化の融合」安本美典著

在野の古代史研究家である安本さんが非常に大きな観点から日本民族の古代の成立について語っています。 著作は何冊もあるものの、既成古代史学会からは無視同然の扱いといったところでしょうか。 しかし、この本を見ても関連する研究者の意見には丹念に目を…

茅ヶ崎で老女が暴走運転、一人死亡

このところ頻繁に報道される、老人ドライバーの暴走による事故ですが、それが馴染みのある場所で起きると一層衝撃も強いものです。 www.yomiuri.co.jp 事故の場所はJR茅ヶ崎駅から少し北に行き、国道1号線(旧東海道)に出たところです。 つい最近も書いた…

「知ってるようで知らない ものの順序」ことば探偵団

いろいろな雑学を並べてある、軽い読み物です。 一応、「順序」というものに絡めて説明されていますが、必ずしもそればかりでも無いようです。 通夜・告別式での拝礼の順序といったものから、結婚祝い、香典の額の順序、会議室・応接室の席順といったものな…

「とっても甘いトマト」って大丈夫なの、あまりにも甘すぎる野菜横行

夕飯を済ませてから夕方の番組をぼんやりと見ていると、「栽培法にこだわったすごく甘いトマト」の紹介。 だいたい、いつもはこの番組を見終わってから風呂に入るのですが、気に入らないので途中で早めに風呂に入りました。 果物も甘い甘いの大合唱ですが、…

加計学園がまたも面白いことを言い出した 「首相にあったというのは嘘です」

安倍首相と加計学園理事長の交友関係の深さがさらに印象付けられることが起きました。 愛媛県の記録に、加計理事長が安倍に面会し獣医学部新設について話し合ったという事があったのに対し、安倍は完全否定だったのですが、これは加計学園担当者が交渉を有利…

「実践 日本人の英語」マーク・ピーターセン著

日本を訪れる外国人も増え、彼らが日本語を話す場面もよく目にするようになりましたが、驚くほど上手な人もたまには居るものの、多くは「片言の日本語」を話しています。 それと同じか、もっとひどい状況が我々が英語を使う時に起きているということで、著者…

JAF(日本自動車連盟)の会員機関紙「JAF MATE」の記事

自動車社会からの脱却こそが課題と主張してはいますが、それでも我が家にも自家用車が1台あるために、以前からJAF(日本自動車連盟)には会員として加盟しています。 これは、出先などでの急な故障の場合にはどうしてもJAFのロードサービスが重宝なためで、…

「グルテン戦争」バカバカしいことをやるのは日本人だけではないようで。畝山智香子さんがScienceの記事を紹介

いつも海外の食品問題の紹介をされている、畝山智香子さんが、Scienceに掲載された記事を引用しています。 2018-05-24 - 食品安全情報blog 元記事は、Kelly ServickさんというScience のStaff writerが書いた記事です。 www.sciencemag.org 最近では日本でも…

トランプの悪あがき、世界中にトラブルを撒き散らす

北朝鮮との会談の中止が発表され、まあどうせ開いてもしょうがない程度のものですから驚きもしませんが、緊張が高まるでしょう。 それにしても、またも経済関係で驚きの施策です。 www.nikkei.comなんと、「安全保障を理由に」輸入自動車に25%の関税をかけ…

「ノーベル賞の真実 いま明かされる選考の裏面史」アーリング・ノルビー著

ノーベル賞に日本人が選出されるかどうか、毎年大騒ぎをしていますが、その選考ということについては日本ではほとんど話題になることもないようです。 本書著者のノルビーさんはスウェーデンのカロリンスカ研究所の教授を長く務め、ノーベル賞の生理学・医学…

「反道徳社会日本」に向けて

誰の目にも明らかなことを、知らぬ存ぜぬ、会っていない、聞いていないと言い続けることで平穏化を待つという、道徳のまったく逆の位置にいるものが社会の最高位に居るという日本になってしばらく経ちました。 (”社会の最高位”が首相であると言う立場です。…

「残念和食にもワケがある 写真で見るニッポンの食卓の今」岩村暢子著

家庭での食事の様子を写真に撮ってもらうという手法で、「食DRIVE」という活動を長く続けている、岩村さんの昨年末に出版された近著です。 少し前に同様の趣旨の本を読みましたが、その中でも最近の家庭の食事の様子に少なからぬショックを受けました。 sohu…

まったく往生際の悪い連中 日大も首相官邸も

日大アメフト部の悪質反則事件で、当事者の宮川君が記者会見で詳細に経緯を語りました。 thepage.jp刑事告発も考えられる中、その勇気には感心しますが、それ以上に彼にこのような事態をもたらした指導者たちの罪の重さを感じます。 それでも、日大側は暴力…

茅ヶ崎の話

古墳探訪や東京の坂道など美しい写真が満載でいつも楽しく拝見させていただいている「オヤコフン」さんのブログですが、5月22日は神奈川県茅ヶ崎を訪問されたという記事でした。 massneko.hatenablog.com茅ヶ崎は私も小学6年から大学卒業まで過ごした町です…

こりゃもうダメだ 日大アメフト前監督も、首相も

日大アメフトの悪質反則行為の問題で、内田監督は辞任を表明したものの反則行為の指示については否定しています。 しかし、今日にも反則行為の選手本人が会見を開き、監督やコーチからの指示があったことを明かすということです。 内田前監督は、直接指示は…

「医者に上手にかかる法」高柳和江著

時々、昔買った本を再読してみるのですが、この本も1995年に第1刷発行と言うことですので、20年以上前の本です。 医者に上手にかかるにはというテーマで、海外での医療にも携わって帰国した高柳さんが日本の医療状況を書いていました。 20年前とい…

「生命の数理」巌佐庸著

生物学や生命現象の中には、数理学的検討を加えるべき分野があるようです。 この本はそういった生命に関しての数理学(数式などでの解析)について、簡単に?説明しているものであり、生物学や生命科学の大学生、大学院生が学ぶ際の教科書として使えるように…

「安心?!食べ物情報」でまた鳥の生食で中毒事故の紹介、報道の問題点も指摘

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」で、今週も鶏肉を生食し食中毒と言う事故の紹介がされていました。 http://food.kenji.ne.jp/review/review965.html 渡辺さんはガン治療闘病中ですが、毎週1回はこのHPを更新、全国の食品関係の事件事故を紹介されていま…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1219 米国主導から多極世界へ

注目されている米朝首脳会談ですが、なにやらゴタゴタしており無事に開催されるかどうかも分かりません。 しかし、「賀茂川耕助のブログ」では無事開催に向かい、その意味はアメリカの一極主導からの転換であろうと論じています。 kamogawakosuke.info 直前…

アニサキス増加に対応、生カツオ販売に影響

昨日取り上げました、「アニサキス中毒の急増」の問題ですが、報道によれば販売店側もその対策として生カツオの販売を冷凍品解凍カツオに切り替える動きが出ているようです。 www.jiji.com 冷凍品解凍物はどうしても食味は低下し、しかも値段がそれほど安い…

「モンゴルvs.西欧vs.イスラム 13世紀の世界大戦」伊藤敏樹著

ジンギス汗が統一したモンゴル民族は圧倒的な軍事力で広大な地域を征服しました。 西方では中東やロシアまでを支配しましたが、現ポーランドのレグニツァ(ワールシュタット)の戦いで西欧軍を大破したもののそれ以上の西進はせず停滞しました。 というのが…

アニサキス中毒急増

魚類に寄生し、刺し身など生食で体内に入ると暴れまわって中毒症状を引き起こす寄生虫のアニサキスによる中毒が急増しているようです。 www.yomiuri.co.jpこのニュースは福島県のカツオによるものですが、他地域、他品種によるものも増えているようです。 な…

「エネルギー基本計画」とやらが発表、だけどどこに「政策」があるのか。

エネルギー基本計画と銘打たれたものが発表されました。 mainichi.jp 「再生エネルギー」(これが”再生”などしていないということはもう何度も書いていますが)を主力にするということですが、24%と”わずかながら”原子力を上回る程度という、情けなくもバ…

「『課題先進国』日本 キャッチアップからフロントランナーへ」小宮山宏著

著者の小宮山さんは化学工学が専門ですが、東京大学の工学部長から副学長、そして本書出版時の2007年は東京大学総長の職にあったという方です。 それだけで反発を覚える人も居るかもしれません。 しかし、まあ我慢して読み進めました。 日本は様々な課題が山…

「そして、アメリカは消える」落合信彦著

少し前になりますが、さまざまなところで名前を聞いた国際ジャーナリストとして活躍していた落合信彦さんの2016年、トランプを選んだアメリカ大統領選最中の著書です。 しかし、この本の文章のあまりにも荒っぽいことには驚きました。 オバマを始めとしてア…

トランプ大統領はどこまで波乱を起こしたいのか

北朝鮮との歴史的な会談も決定、東アジアの状況が劇的に変わる可能性も出てきました。 日本だけ除け者とかいう話もありますが、それは置いておいて。 一方、中近東ではまったく逆の姿勢で対立を激化させ、危機を煽っているようにも見えます。 イランとの核合…

「煩悩 百八つの怒り・欲望・悩みはこんなにも奥深い!」松原哲明著

大晦日の除夜の鐘は煩悩の数だけ、108回つかれるということはよく知られていることでしょうが、その「煩悩」というものはどういうものかということは、意外に知られていないのではないでしょうか。 そういった煩悩の数々、臨済宗の僧侶にして大学教授も務め…