爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小池新党 あまりにも稚拙な行動でやり損なったか

小池新党に対し、民進党前原代表が捨て身の手段で全党挙げて希望の党合流ということを提案したのに、小池は「政策が合わない者は拒む」ということで選抜の動きを強め、それが小池新党の性質に対しての疑問を広げています。 これはおそらく、自公政権からの「…

「行動経済学 感情に揺れる経済心理」依田高典著

行動経済学といえば、以前に池田新介さんの「双曲割引」に関する本を読みました。 sohujojo.hatenablog.com経済学というよりは、心理学的な要素が強いという印象を持ちました。 今回読んだ依田さんの本は、その名も「行動経済学」。この分野の概観を示すもの…

「ふたつの故宮博物院」野嶋剛著

故宮といえば中国の昔の王朝の宮殿ということですが、故宮博物院とは清王朝の紫禁城に旧王朝の文物を収めたところを言います。 しかし、現在は故宮博物院といえば台湾の台北の「国立故宮博物院」、中国北京の「故宮博物院」の2つが存在します。 これには、…

「歴史のなかの大地動乱 奈良・平安の地震と天皇」保立道久著

最近も日本列島では各地で地震が相次ぎ、また火山噴火も起きていますが、歴史の中では今よりもさらに地震や火山噴火が連続して、しかも大規模に起きていた時代がありました。 奈良時代から平安時代にかけての頃ですが、ちょうどその当時は天皇家や藤原氏をは…

「サラダの歴史」ジュディス・ウェインラウブ著

サラダは現在では全世界に広まっており、健康的なイメージ(中身とドレッシングによればかなりな高カロリーにもなりますが)で好感をもって見られているようです。 しかし、かつては生で野菜を食べるというのは逆に健康に悪いというように思われていた時代も…

国会解散の首相説明 よく恥ずかしいとも思わずにあんなことを言えるもんだ

25日夕方、安倍首相は臨時国会召集直後に国会解散をするとして、その理由説明の記者会見を行ないました。 www.yomiuri.co.jp どうやら、その主たる理由には「消費税増税分の使途を変更するから」ということを当てはめたようです。(もちろん後付の理由) …

「戦国の日本語 五百年前の読む・書く・話す」今野真二著

戦国時代と言えば歴史小説やドラマなどにもよく登場する時代ですが、その当時にどのような言葉が話され、書かれていたのかということはあまり実感されないものでしょう。 日本語は古代から続いていた「古代語」というものが平安時代あたりまで、そして「近代…

夢の話「亡くなった友人に出会う」

年をとってくると段々と同年代の人の中で亡くなって行く人も出てきます。 今日はそういった中の一人に夢の中で出会いました。 彼は数才年上ですが、私が大学を卒業して会社に入り、当地熊本の工場に赴任した後に出会って一緒に遊びに行ったりするようになり…

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」で食中毒頻発のニュース 

いつも参考にさせて頂いている、渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」は毎週日曜に更新されますが、今週の記事では食中毒関連のニュースが盛り沢山です。 http://food.kenji.ne.jp/review/review931.html 群馬や埼玉などで病原性大腸菌O157の食中毒の原因が疑…

「科学者はなぜ一番のりをめざすか」小山慶太著

最近でも、医学や遺伝子関係などで科学的な発見の発表をめぐり熾烈な競争が繰り広げられていることが話題になることもありますが、ノーベル賞クラスの発見でもそういった一番乗り争いがあったこともよく知られていることと思います。 しかし、昔からそうであ…

「となりのクレーマー」関根眞一著

クレームと言えば苦情ですが、よく言われるように「お客様の苦情は宝の山」と商品品質の向上のために役に立つようなものもあります。 しかし、この本で描かれているのは、そういったクレームではなく、いわゆる「クレーマー」つまり恐喝やタカリ寸前の手段で…

選抜高校野球にタイブレーク制導入

高校野球の試合で延長線が長く続いて、選手の故障の原因にもなるとして、来春の選抜高校野球大会からタイブレーク制の導入が決まったそうです。 タイブレーク制とは、延長戦に入ったらあらかじめ走者を置いた状況から試合を始めて点を入りやすくするというも…

漁業資源問題でフォローしている勝川先生の意見 サンマよりホッケが問題

漁業資源問題に関する著書を読ませていただいて以来注視している、勝川俊雄さんがtwitterで話されていた内容です。 サンマは20~30万トンの漁獲が11万トンに減って大騒ぎ。ホッケは20万トンの漁獲がほぼゼロ。ホッケの減少は国内問題なので都合が悪い人が沢…

「シーア派 台頭するイスラーム少数派」桜井啓子著

イスラム教にはスンニー派とシーア派があり、イランがシーア派。相互にテロをしたりしている。といった状況についてや、「シーア」とは党派という意味であり、最初は「アリの党派」と言うように呼ばれていたのが「シーア」と略されて呼ばれるようになった。…

「高松塚古墳は守れるか 保存科学の挑戦」毛利和雄著

高松塚古墳の壁画は昭和47年に発見され、その当時は世紀の大発見と言われて大騒ぎだった覚えがあります。 その後、万全の保存体制が取られていると思っていたらカビが発生したと言う報道が何度かあり、2001年になって大量のカビ発生、管理体制が問題と…

国会解散「自己都合」 愚劣な有権者がここまで首相を増長させた。

なんと、月末に開かれる臨時国会冒頭で衆議院を解散するという動きが出ているようです。 北朝鮮危機というのも首相自らが呼び込んでいるだけのものですが、それにしても一応「このような非常時に」政治的空白を作り出すというのに何の正当性があるのでしょう…

「遺言 ”財界の良心”から反骨のジャーナリストへ」品川正治、斎藤貴男

品川正治さんは、日本火災海上保険の社長・会長を勤められ、経済同友会の理事なども歴任されましたが、その言葉は普通の会社経営者などとはまったく異なるものです。 その品川さんが残り少ない人生を自覚したのか、後の世代に言い残したいことがあるとして、…

「森を食べる植物 腐生植物の知られざる世界」塚谷裕一著

腐生植物というと、なにか字面からの印象で動植物の死体などの腐った物に生えているというイメージが強いかと思います。 実際にかつての植物図鑑などにはそのように書かれているものもあるようですが、実際はそうではなく、「生きているカビやキノコから栄養…

一番危険な存在は安倍首相自身

北朝鮮が次々とミサイル発射を繰り返し、緊張感が高まっています。 これを「国難」などと称する輩も出始めていますが、その国難を自らある目的を持って引き寄せているのは誰でしょうか。 ここまでくれば、北朝鮮の目的はアメリカと対等に交渉をすることだけ…

「へんな国会 国会議員の迷言議事録99」のり・たまみ著

著者の「のり・たまみ」さんは「へんなもの」をこよなく愛するという方で、特に政治関係の「へんなもの」を取り上げては著書を書かれているようです。 毎日、国会の委員会での議員の発言をチェックしているとか。 まあ、国会でも本会議などはほとんど面白み…

台風18号九州接近 怖いコースで近づいてくる

台風18号は東シナ海上でコースを東寄りに変え、このまま進めば17日には九州に上陸する可能性が強くなってきました。 私の住む熊本県は、台風が始終来襲しているかのように他地方からは見られるかもしれませんが、以外に台風被害は少なく、最近も数年間ほ…

NATROMの日記で、高価な「先端医療検査」の実態を暴いています。

現役の内科医でありながら、もう長いことネットでニセ医学とも言うべきものの問題点指摘を続けられており、「ニセ医学に騙されないために」という著書も出版されている、NATROMさんのサイト「NATROMの日記」で、まだ研究途上であるのに一部のクリニックで高…

「数字で読み解く日本史の謎」河合敦著

日本史を見ていると数字というものが目につくという、導入から入ります。 年号はもちろんですが、その他にも江戸の三大改革とか、憲法十七条とか、さらに三管領四職やら六分一殿やら。 そういった、「誰でも知っている語句だけどなぜそんなふうに数字を付け…

相撲人気に水を差す休場力士の増加

二ヶ月に一度の大相撲は、年寄りにとっては大きな楽しみです。 会社勤めの頃は考えられなかったのですが、毎日午後4時から6時までと言う時間に次々と取り組みが放映され、見ることができます。 目を離せないのも3分に一度くらい、あっという間に勝負が付…

「西アジアの歴史 聖書とコーラン 新書東洋史9」小玉新次郎著

講談社現代新書で「新書東洋史」というシリーズで発売されたものの第9巻で、中東を扱ったものです。 1977年出版ということで、実に40年までの本であり現在までには相当な変化もあったと思います。 この時期はまだまだ西アジアと言う地域についての日…

「高度成長 シリーズ日本近現代史8」武田晴人著

岩波新書から出ている、シリーズ日本近現代史の全10巻の第8巻です。 このシリーズは幕末維新からポスト戦後社会という現代までを扱っており、この「高度成長」は戦後の混乱がようやく収まった1955年から、高度成長が石油危機などで終わった1980年…

「古代の福岡 アクロス福岡文化誌3」アクロス福岡文化誌編纂委員会編

アクロス福岡とは、1995年に旧福岡県庁の跡地に公民複合で建設された施設で、国際・文化交流を目的としているそうですが、文化事業もやっているそうで、文化誌編纂も3冊目となるようです。 そのためか、実際に執筆された方々の顔ぶれを見ても福岡県庁の…

「外来種は本当に悪者か?」フレッド・ピアス著

環境保護、自然生態というと人間の手の入らなかった頃の本来の環境に戻すのが当然というのが多くの人の観念であろうと思います。 その点について大きな疑問を投げかけたのがこの本で、なんと巻末の解説は自然保護派とも言うべき慶応大学名誉教授の岸由二さん…

なぜ、”プエラリア・ミリフィカ”を含む健康食品を販売禁止にできないのか。FOOCOM.NET森田満樹さんの記事

プエラリア・ミリフィカという、タイなどで採れるマメ科の葛の一種で、バストアップの効果ありとして健康食品で売られているものに、多くの健康被害例が発生しているということは、以前にも渡辺宏さんのサイトで見かけて取り上げました。 sohujojo.hatenablo…

「だまし犯罪百科」間川清著

オレオレ詐欺といった特殊詐欺と言われる犯罪の被害は減るどころかいつまでも増え続けているようです。 その被害者のほとんどは高齢者ですが、ニュースなどで被害事例が報道されてもいつもの「母さんオレオレ」だろうくらいの認識であり、実際に現在の最新の…