爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「文化の戦略 明日の文化交流に向けて」加藤淳平著

著者は外務省に入省し各国大使館勤務を経て、国際交流基金に勤務したという、この本の内容に沿って仕事をしてきたような方です。 世界各地にそれぞれ異なる文化が存在しますが、現代ではそれらが否応なしにふれあい、こすれ合い、場合によってはつぶしあいを…

「グレーな本」高城剛著

高城さんという方は全然存じ上げなかったのですが、世界で活躍されるクリエーターということです。 この本は、高城さんが毎週発行されているメールマガジンの中で、読者の質問に答えるというコーナーを再構成したものということです。 これを最初は「白本」…

「ナチスドイツの実像から中東問題を読み解く」中川雅普著

著者が言いたかったのは、どうやらナチス・ドイツのユダヤ人虐殺などは必要以上に誇張されており、それはイスラエルの宣伝活動によるものだということのようです。 とは言っても、ネオナチなどのように「虐殺は無かった」とまでは言うつもりはないようです。…

各地でO157食中毒頻発

今週の「安心?!食べ物情報」でも渡辺さんが取り上げられていますが、各地で病原性大腸菌の中毒事故が頻発しているようです。 http://food.kenji.ne.jp/review/review927.html この中で最も規模の大きいのは群馬埼玉のチェーン惣菜店のものでしょうか。 こ…

「現代数学小事典」寺坂英孝編

かなり古い本で、1977年出版ですが、大阪大学などで数学教授を歴任した寺坂さんが編者となり多くの数学者を著者として、現代数学のほぼすべての分野を解説しています。 もちろん、記述はほんのサワリだけであり、せいぜい術語の解説くらいまでしかできません…

脱エネルギー社会の構築に向けて(5) 抵抗勢力は何か そして最弱点は

これまでの説明で、日本の現状では過疎化している地方を中心に自動車社会を解体し自立して自給自足に近い経済体制を取ることができる地域を再生し、脱エネルギー社会に向けたスタートを切ろうという目標を提示しました。 しかし、その手段としてあくまでも租…

「地理 8月号」古今書院編

また貰い物の雑誌「地理」の8月号です。 この号の特集は「◯◯マップを読む・活かす」と題し、6編の記事。 その他に「1967年の神戸土石流災害から50年」「学術用語と教育用語どうちがう?」、「鳥の目で地形や風景を見てみよう」といった記事が並んでいます。…

「道教の世界」菊地章太著

著者の菊地さんはカトリック神学が専門と言うことですが、道教も研究していくうちにそちらの面白さに捕らえられ、現在は比較宗教学がご専門となってしまったそうです。 中国は大きく見ると3つの宗教が力を持っていますが、儒教が社会ではメインとなっていま…

「博多祇園山笠大全」西日本新聞社、福岡市博物館編

博多祇園山笠といえば、博多総鎮守の櫛田神社への奉納神事で、毎年7月1日から始まり15日明け方の「追い山」でクライマックスを迎える祭として有名です。 その起源は800年近く前の鎌倉時代に遡るという記録もあるそうですが、その後さまざまな変遷を辿り現在…

「〈見た目〉で選ばれる人」竹内一郎著

「人は見た目が9割」という本が結構話題になりましたが、これはその著者が書いた続編のような本です。 前作はその題名からの印象で、「美人は得だね」というだけの本かと思い、まったく触れても見なかったのですが、実は「非言語コミュニケーション」と言う…

市長・市議選公示

私が住む熊本県南の田舎町では、市長と市議の選挙が日曜に公示されました。次の日曜日の投票まで騒々しい選挙戦が繰り広げられることになります。 しかし、いつもながらの中身のない主張ばかり。現職市長は相も変わらず中央とのパイプ、新人は市政刷新。どち…

「日本人と中国人」陳舜臣著

中国人貿易商の子として日本で生まれ、家庭では中国人としての教育を受けながら、学校教育は日本人として受け、日中両方の教養を深く身につけた陳舜臣さんは、その後小説家、著述家として数多くの本を出版されました。 最初の頃は推理小説などが多かったよう…

「ウイルスと地球生命」山内一也著

著者はウイルス研究に長年携わってきた方ですが、その最初の研究対象が天然痘ウイルスであり、その後もずっと病原体としてのウイルスに関わってきました。 一線を退かれた後は一般向けにウイルスについて啓蒙活動をしてきたのですが、その中で読者から「細菌…

「さすらいの仏教語 暮らしに息づく88話」玄侑宗久著

今、普通に使っている言葉で、その起源は仏教語であるというものがかなりあるということは知ってはいました・。 しかし、その意味が本来の仏教でのものと相当変化して現在使われていると言うものが多いようです。 それを著述をしながらも臨済宗住職である著…

健康食品などの「体験談広告」ようやく規制か。FOOCOM.NETに松永さんが紹介

健康食品などのCMに多用されている「これは消費者の体験談です」という手法がようやく規制されるかもしれないという、話がFOOCOM.NETで松永和紀さんによって紹介されています。 www.foocom.net こういう広告手法を「打ち消し表示」と言うそうです。 誰もがご…

脱エネルギー社会の構築に向けて(4) 第一段階脱エネルギー社会の交通体系

前回までの説明で、第一段階脱エネルギー社会(あくまでも「第1段階」です。理想社会にはまだまだ遥かに遠い)の交通体系が少し見えてきたかと思います。 大都市圏がどうなるかは触れません。それまでに大地震などで壊滅しなければよかったねという程度のも…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1193 再び核兵器の恐怖へ

北朝鮮の核ミサイルの恐怖が現実のものとなるかもしれない状況で、賀茂川さんも取り上げています。 kamogawakosuke.info 日本でも核シェルターの販売が増加したとか。 米ソの冷戦時代の悪夢が再現しているのでしょうか。 ただし、賀茂川さんの指摘にあるよう…

夢の話「学園祭でボクシング試合」

またはるかに若い頃の出来事の夢です。 私はまだ大学生のようです。 学園祭が開催され、その中でボクシングのエキシビションマッチを主催することとなりました。 どうやら私が責任者のようですが、出場選手は同級生のようなイメージです。 会場設営などに大…

またいつものこの時期だけの「戦争反対」

一応、日本の称する終戦の日(これについても色々の議論があるそうですが)となり、戦争で辛い思いをされた方々についての報道など、例年通りにこの時期だけ満載です。 これについては、2年前にも記事を書きました。 sohujojo.hatenablog.com 簡単に「戦争…

「日本を再生! ご近所の公共哲学」小川仁志著

著者の小川さんは商社勤務やフリーター、市役所勤務を経て高等専門学校の教授となったという、変わった経歴の方です。 現在は、高専で教えながら地域での活動ということで「哲学カフェ」なるものを開いて、自分たちの周囲に密接に関係のある問題を自ら考える…

「吟醸酒への招待」篠田次郎著

吟醸酒というと、日本酒の高級なものといったイメージでしょうが、実際は正確な定義で決まっており、精米歩合が吟醸酒では60%以下、大吟醸で50%以下というものです。 精米歩合というのは、原料米を精米した時の歩留まりで、60%と言えば元の米の40…

「デフレの正体 経済は〈人口の波〉で動く」藻谷浩介著

経済学者ではなくエコノミストですが、なかなか面白い見方をされている藻谷さんの、やや以前の2010年出版の本です。 一言でいえば(とあとがきに書いてあります)この本に書かれていることは、 経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、つまり…

「面白くて眠れなくなる元素」左巻健男著

PHPエディターズ・グループより出版されている「面白くて眠れなくなる」シリーズは相当数になりますが、左巻さんはその幾つかを担当されているようです。 これは、「元素」それぞれについて幾つかのエピソードを書いていくというもので、まあ「眠れなくなる…

「なぜ人は【売れ筋商品】を買ってしまうのか」おもしろ心理学会編

「おもしろ心理学会編」とありますが、そこまで学究的内容ではなく、まあ普通のサラリーマンが読めばすぐに納得できるという程度のものになっています。 だからと言って、レベルが低いということはなく、ある程度は心理学の知見を基にされているのは事実のよ…

今朝の月食

朝早く目が覚めてしまったんですが、ちょうど昨夜聞いていた月食の時間だったので、起きて写真を撮りました。 結構大きく欠けているように見えました。

FOOCOM.NET専門家コラムで、児林聡美さんが栄養疫学の手法解説

FOOCOM.NETで、栄養疫学研究者の児林さんが、「効果的なフレイルティ予防食は?」という題目でまとめた研究を紹介し、「栄養疫学」という学問自体の説明をしています。 www.foocom.net 栄養疫学とは、一言で言えば(言っちゃって良いのかな)「人がどのよう…

「誰も戦争を教えてくれなかった」古市憲寿著

本書の外装に書かれている書名は「誰も戦争を教えてくれなかった」なのですが、一枚めくるとその裏には「だから僕は、旅を始めた」と続いています。 その通り、自分で探して歩き、世界中の戦争博物館と平和博物館をめぐる旅をして、そうして書いた本です。 …

「人間を考える経済学 持続可能な社会をつくる」正村公宏著

書名副題の「持続可能な社会」に反応して手に取ってしまいました。 たいていの経済学者の方々は「持続可能社会」ということを誤解していると思っていましたが、本書著者の正村さんはきちんと資源エネルギーの限界も踏まえての論議をされていました。 ただし…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1,192スティーガル法の復活を

賀茂川さんの最新記事は「スティーガル法の復活を」というものです。 kamogawakosuke.info スティーガル法とは、アメリカで1,933年に成立した法律で、議会に提出した当時の民主党議員グラスとスティーガルの名が付いています。 内容は、銀行業と証券業を分離…

またまたいつもの、「口先だけ”経済最優先”」

今回の内閣改造に当たり、首相は「経済最優先」で進むと語っているそうです。 (あわわ、”騙っている”と変換しそうだった) 選挙や内閣改造など、国民の支持を得たい時だけはこの言葉が出てきます。 しかし、その本心はどこにあるのかもそろそろ、いかにのん…