爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

トランプさらに暴走、入国禁止令の大混乱

トランプ大統領の暴走は止まりません。 イスラム教国やアフリカの7カ国の人々のアメリカへの入国禁止令を突然施行、空港で拘束されたり送還されたりと、大変なことになっています。 toyokeizai.net 5歳のイラン人の男の子も拘束されたとか。もうまともな政…

「経済成長って、本当に必要なの?」ジョン・デ・グラーフ、ディビッド・K・バトカー著

このブログではこれまでにも「経済成長」を取り上げて色々と書いてきました。 経済成長は本当に不可能なのか 広い視野でGWP(全世界総生産)を考えれば見えてくる - 爽風上々のブログ 安倍政権暴走、本当なら末期的症状 カジノ法案強行採決、税収減で赤字国…

「地図のたのしみ」堀淳一著

これは昔に買った本で、おそらく大学生の時に読んだものです。 著者の堀淳一さんは本業は理論物理学で、この本の出版当時(1972年)には北海道大学の教授だったのですが、ご趣味の地図と鉄道関係の著書も多数出版されており、今回調べ直したところこの本…

熊本城の地震被害をこの目で見てきました

昨日久しぶりに熊本市に行く用事があったので、ついでに熊本城に寄って一回り見てきました。 テレビや新聞などでその被害状況は見ていたものの、実際に自分の目で見るとやはり圧倒される気がします。 石垣はかなり崩れている場所と、ほとんど被害を受けてい…

「独裁者ヒトラーの全貌」荒地出版社刊

非常に多数の執筆者たちが項目別に書いたものをまとめてあるものですが、よくある本のように無名のライターが集まって書いたというものではなく、数十人に上る執筆陣はそれぞれが大学教授や評論家等、専門家が集まっているということです。 したがって、内容…

毎日新聞社説「視点」でTPPについての議論

今朝の毎日新聞の視点で、論説委員の福本容子さんがTPPについて論じていますが、4日前にこのブログに私が書いた内容と近いもので、なんとなく嬉しくなります。 しかし、その言っている事実は嬉しいどころの話ではありません。 mainichi.jp 安倍首相TPPで支…

「巨大地震Xデー」藤井聡著

「巨大地震」には「メガクエイク」と振り仮名が付けてあります。 著者の藤井さんは京都大学教授ですが、第2次安倍内閣で国土強靭化政策を進める上での論拠となるべく、内閣官房参与として参画しています。 東日本大震災以降、数々の大地震が頻発し、さらに水…

トランプ新大統領メキシコと開戦

トランプ新大統領は毎日のように大きな物議を醸すことをしてくれています。 なんとかこれまでの言いたい放題の辻褄を合わせようとしているんでしょうが、何か哀れを感じるほどです。 いつまで持つか。 とにかく、当分はブログのネタに困らないようです。 さ…

「不愉快なことには理由がある」橘玲著

橘さんの本は以前にも一冊読みました。 sohujojo.hatenablog.com 今度の本も前に読んだ本同様に週刊プレーボーイ誌に連載されたコラムをまとめたものということですが、年代は前のより少し昔のもののようです。 前の本でも感じたことですが、週刊プレーボー…

「戒名のはなし」藤井正雄著

「戒名」といえば葬式の時に坊さんに付けてもらう何やら意味のよくわからない名前で、その御礼に何十万やら何百万やら「払わされた」といった印象だけでしょうが、その戒名に関して様々な観点から論じられています。 著者の藤井さんは仏教界の方ではなく宗教…

安倍首相TPPで支離滅裂の態度

国会では代表質問が行われており、トランプ大統領がTPP離脱を決めたことに対し、当然のことながら日本としても態度を問われることとなって質問されています。 headlines.yahoo.co.jp これに対し、安倍首相はアメリカにTPPの利点を説明し理解を求めるというこ…

「数学まちがい大全集」アルフレッド・S・ポザマンティエ、イングマール・レーマン著

著者は長年アメリカとドイツで数学教育にあたってこられた方々です。 数学が得意という人でも基本的な間違いを犯すということは多々あるようです。 数学に拒否感を持つ人は小学校などでつまづいたまま数学を受け入れる気がなくなってしまったのかもしれませ…

「性格のパワー」村上宣寛著

心理学者村上さんのご著書は、IQに関するものと知能テストを扱ったものを読み、非常に的確な心理学的記述をされているものと感じていました。 本書は「IQってホントは何なんだ」を出版後に、出版社から現代で広く「性格」をめぐる話題を取り上げた新刊をとの…

「学歴分断社会」吉川徹著

社会の動きとその基底にあることの関係は非常に複雑で様々な要因が関わってくると思いますが、そのあたりを思い切りよくスパッと切って説明するとたしかに分かりやすいというのが本書でしょう。 ただし、それがすべて正しいとも限りませんし言い切ることで危…

トランプ大統領就任 さっそく波乱を巻き起こす

トランプ大統領就任、多くの反対デモが暴徒化し大変なことになっているようですが、当人は平気な顔で就任演説を行ったようです。 mainichi.jp 断片的にはニュースで見ましたが「アメリカ第一」と言い続けているだけのようで見苦しいものに感じました。 さて…

「歴史音痴が知りたい 大東亜戦争の真相」赤堀篤良著

著者の赤堀さんは歴史研究者ではありません。それどころか、歴史学教育も通常の学生並のものだけという、元土木技術者ということです。 しかし、建設会社に長年勤務され、外国での工事もしていく中で外国人との交際も多く、近代の歴史が話題となることもあり…

夢の話「飲料充填工場で無理難題」

久々の「夢の話」です。 このところも夢を見ていなかったわけではないのですが、ほとんどいつも旅行の話で、しかも修学旅行や会社の社内旅行といった団体旅行、なぜかその場面が毎日登場ですので、改めてここに書くというのははばかられていました。 今回の…

「食卓からマグロが消える日」良永知義著

著者は水産庁での研究職を経て東京大学に戻り研究を続けている方で、専門は魚介類の病害ですが、養殖技術に関しても詳しいということです。 したがって、水産資源の減少の問題を扱っていても養殖に話題が移りがちなのも仕方のない事でしょうか。 魚種によっ…

琴奨菊が負け越し、大関陥落

あまりスポーツネタは書かないんですが、相撲は好きで毎日上位の取り組みは必ずテレビで見ています。 昨日の相撲では、稀勢の里や白鳳の優勝争いもさることながら、大関琴奨菊の負け越しというのが興味の的でした。 しかし、相手が今場所好調の関脇玉鷲とい…

「アメリカ人の知らない英語 和製英語のすべて」山田雅重著

著者の山田さんは民間の物流会社に勤務、海外経験は相当長そうです。その後大学のビジネス英語等のコースの講師も勤められたとか。 実践的な英語にはかなり長けておられる方のようです。 「和製英語」というものは色々の分野で相当数が見られるということは…

「インドネシア イスラーム大国の変貌」小川忠著

著者の小川さんは国際交流基金に勤められており、インドやインドネシアでの勤務を長くされてきたそうです。 イスラーム教は中東で誕生しそこから東西へ広がっていきましたが、現在ではヨーロッパに多くの教徒が移住しています。 それとともに、東南アジアに…

経済成長は本当に不可能なのか 広い視野でGWP(全世界総生産)を考えれば見えてくる

いつものことながら、歩きながら考えると良い考えが浮かぶとあって少し散歩しながら考えてきました。田舎の良さで考えながら歩いても安全なのが良いところです。 ★経済成長が可能かどうかの議論に抜けていたもの これまでも経済成長というものが本当にいつま…

「科学者が人間であること」中村桂子著

著者の中村桂子さんは私が大学卒業時に就職探しをしていた頃にすでに三菱化学生命科学研究所で大活躍をされていた方で、こちらの方面では有名な方でした。 その中村さんが最近取り組んでおられたのが、「生命誌」という分野だったそうです。 これは「生命科…

阪神淡路大震災から22年、知らなかった事実

本日1月17日は阪神淡路大震災から22年、テレビでは朝からそれに関する報道が多数続いています。 今と違って朝起きたらすぐにネット検索などということができなかった当時、目覚めた後はこたつでテレビを見ながら本を読んでいました。 すると大阪発で大きな地…

微生物の話 第9回(一応最終回) Lactobacillus plantarum

微生物の話 第9回 Lactobacillus plantarum (ラクトバチルス・プランタルム) 長年勤めていた仕事と微生物の関わりについて色々と書いてきましたが、これが多分最終回になります。 出向していた子会社からは1年で元の会社に戻りましたが、まったくの窓際職…

FOOCOM.NETにて、機能性表示食品についてに検討会報告書の紹介

機能性表示食品の問題点については多くの指摘をされているFOOCOM.NETの松永和紀さんですが、消費者庁主催で開かれていた検討会の報告書が昨年末に出されたという紹介をされています。 www.foocom.net 機能性表示食品は科学的な根拠があれば(≒科学論文が一報…

「”汚い”日本語講座」金田一秀穂著

”汚い”日本語といっても、よく言われるように一部の各地方言で例えば「河内弁は汚い」とか、「熊本弁は汚かー」といったような「汚い」という意味ではなく(本書題名をみて最初はそれだと思いました)本当に、「汚い」という言葉がどのようなものを指し、そ…

自由貿易は善で保護主義は悪なのか 安倍外遊とトランプ発言について

安倍首相は4カ国訪問であちこちで好き勝手なことを言っています。 www.tokyo-np.co.jp おそらく、行った先々でチヤホヤされるのが楽しいのでしょう。 さて、その内容ですが、オーストラリア首相との会談ではTPPへの姿勢を堅持しトランプ新大統領へも説得の努…

「またがりビトのすすめ」姜誠著

著者は在日三世コリアンというルポライターですが、この本の副題にもあるように「外国人をやっていると見えること」がたくさん見えている方のようです。 「またがりビト」というのは、在日コリアンの人々の先祖の居た朝鮮、そしていまは別れた国になっている…

「他県の大学進学はデメリット?」一般紙掲示板サイトに見る意識

読売新聞のネットサイトに、「発言小町」という掲示板サイトが有り、そこでは様々な問題に対してのコメントが数多く書かれています。 そこに最近挙げられている話題が「息子が他県の大学に進学しようとしているがメリットがない」というもので、多くのコメン…