爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「成功するコミュニティバス」中部地域公共交通研究会編著

自家用車の普及で、地域の公共交通が衰退し交通弱者と呼ばれる老人や子供が移動の手段をなくしてしまうということが問題となっています。 民営の鉄道やバスが経営困難となり廃業という事例が増加し、公共交通空白地帯が各地に出現している状況で、市町村など…

「葬式は誰がするのか 葬儀の変遷史」新谷尚紀著

最近は農村部でも葬祭業者任せというところがほとんどとなり、時代の流れを感じることも多いと思っていましたが、実際は簡単な話ではなかったようです。 著者は国立歴史民俗博物館で研究をしたのち、國學院大学に移ったという民俗学研究者で、各地の民俗的行…

G7の成果を消費税引き上げ再延期に使うだけの史上最低総理

多額の費用をかけた壮大な茶番劇だった伊勢志摩サミットがあっさりと終了しましたが、その場で安倍首相は各国に財政出動を働きかけるかもしれないという予測から、それに失敗して大恥をかくのではという観測をしました。 アベノミクス再生のために各国で財政…

「沖縄人はどこから来たか」安里進・土肥直美共著

沖縄の考古学的考証について、考古学者で浦添市教育委員会の安里氏と古人骨研究者の琉球大学の土肥氏が対談の形で沖縄史を語り合っています。 1999年発行ですので、まだ旧石器遺跡捏造事件も明るみになっておらず、また埴原氏の日本人二重構造論も出てき…

「北朝鮮帰国事業 壮大な拉致か追放か」菊池嘉晃著

朝鮮半島から日本へ移住した人々は植民地支配時代に数十万人、そして戦争中に多くの強制連行の人々も来日しており、多くは戦争直後に帰国したのですが、朝鮮戦争時にもまだ60万人以上の人たちが残っていました。 彼らのほとんどは現在の韓国、朝鮮半島南部…

「日本の英語教育」山田雄一郎著

著者は本書出版の2005年当時は広島修道大学教授で英語教育、言語政策が専門の方です。 英語教育改革が進められていた当時の、その政策の軽薄さに危機感を持って執筆されていますが、それから10年余りがたち小学校の英語教育も始まった現在でもその危惧…

「天ぷらにソースをかけますか? ニッポン食文化の境界線」野瀬泰申著

もう10年以上前になりますが、当時の日経新聞が解説していたインターネットHPの「NIKKEI NET」の中で、「食べ物 新日本奇行」というコーナーがあり私も愛読しておりました。(その頃は会社のコンピュータで見ていましたので、勤務中に) この本はそのコーナ…

「沖縄歴史物語」伊波普猷著

著者は高名な沖縄歴史学者で、1947年には没しているのですが、これはその亡くなる寸前に書かれた沖縄歴史物語にいくつかの短編を併せたものです。 沖縄歴史物語というものは、1928年よりアメリカに伊波氏が講演旅行に出かけて主に沖縄出身の移民を前…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1149 預金封鎖

日本でもいくつかの銀行破綻というものが起きましたが、その際には公的資金の導入という手段で預金は守られるということが行われ、あたかもそれが普通のように考えてしまっていました。 しかし、賀茂川耕助さんのブログによればこの4月に破綻したオーストリ…

「なるほドリの質問」毎日新聞社編

我が家の購読新聞は毎日ですので、以前から「なるほドリ」という変な鳥の絵が書かれていたのは知っていましたが、その内容をまとめた本が出版されていたのは知りませんでした。 新聞紙上などで頻繁に使われている言葉でも、そのしっかりとした内容までは確認…

「”成長戦略”の罠 ”失われた20年”はさらに続く」高橋洋一著

著者の高橋さんは大蔵官僚として勤め、小泉、第1次安倍内閣では経済政策のブレーンとして活躍していたそうですが、その後退職して大学へ移ったという方です。 経済政策については多くの論議を発しているようですが、今のアベノミクスの3本の矢と言われるもの…

小田嶋隆さんが舛添都知事の記者会見について「説明責任」を議論

コラムニストの小田嶋隆さんが、日経ビジネスオンラインの中のコーナー「アピースオブ警句」で今回の舛添都知事の政治資金に関する記者会見での説明責任について議論されています。 舛添都知事の会見に見る「説明責任」 (5ページ目):日経ビジネスオンライン…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1148 地震過小評価と消費税

賀茂川さんのブログ記事、消費税増税に関連してのものです。 No. 1148 地震過小評価と消費税 | 耕助のブログ 消費税を10%に上げる時期は来年の4月と決まっていますが、それは「リーマンショックや大震災級の災害がない限り実施する」という首相の前言があ…

「大人力検定DX」石原壮一郎著

社会の中で色々な人との交流の際に、「大人」としてどのように振る舞えば良いかということは、結構大変な問題でもあると言えるでしょう。 そういったシチュエーションごとに、あなたはどれを選びますかとクイズ形式で聞いてきて、次のページにはその採点が載…

アベノミクス再生のために各国で財政出動? G7で大恥かくつもり?

新聞報道によれば、安倍首相は今月の伊勢志摩サミットでG7協調しての財政出動を行なうように同意させ、アベノミクスを再起動させるという思惑で事前協議をしているそうです。 http://mainichi.jp/articles/20160517/ddm/001/010/160000c このところの経済停…

駆け込み乗車はしないでね。

数日間小旅行をしておりました。 ひさしぶりに新幹線に乗ったのですが、以前から気になっていたことにまた気付いてしまいました。 座席の前に書いてある注意書きに「駆け込み乗車はおやめください」とあるのですが、その下に英文で「For your safety, Don't …

趣味の話 少年の頃は鉄道ファンだった 鉄道写真

小学6年の頃から鉄道模型をやり始めたのですが、時はちょうど国鉄の燃料転換が急激に進んでいるころで、それまでの蒸気機関車がどんどんと電化やディーゼル化で消えていく頃でした。 そのため、消える前に写真を撮っておこうと思い、近いところから撮り始め…

「鈴木さんにも分かるネットの未来」川上量生著

著者の川上さんは株式会社ドワンゴの会長、つまりニコニコ動画を開発、運営されたIT業界でも先端の企業のトップです。 その著者が、「鈴木さん」に対してネットというものを説明しようと言うのですが、その鈴木さんとはスタジオジブリのプロデユーサー、鈴木…

FOOCOM.NET専門家コラムで児林聡美さんが栄養疫学記事

表記のコラムで栄養疫学研究者の児林聡美さんが老人の食生活と健康の関係についてのご自身が発表された研究論文の紹介をされています。 たんぱく質は高齢者のフレイルティを予防するか? | FOOCOM.NET 「フレイルティ」とはあまり聞いたことのない言葉ですが…

趣味の話 少年の頃は鉄道ファンだった 鉄道模型

このブログにも時々わが町を走っている「SL人吉号」の写真を載せていますが、実は50年近く前の少年時代には私も鉄道ファンでした。 鉄道ファンも最近は女性にも広がっているようで、「撮り鉄」とか「乗り鉄」などという言葉も広まっているようですが、私の場…

昨日見かけた危険運転行為 変なウインカーは出さない方がマシ

昨日見かけたのは違法行為ではないのですが、極めて危険で事故を引き起こしかねない行為です。 汚い図でもうしわけないのですが、うちのそばの散歩コースの途中の交差点です。 ABが優先道路で、CはT字状に交差しています。AB方向は信号の黄点滅、Cから出る信…

NHK「ブラタモリ」絶好調とか

NHKで土曜夜に放送されている「ブラタモリ」が絶好調で先週の京都は視聴率16%に達したとか。 「ブラタモリ」番組歴代最高16・0%!近江アナ効果?2回目で早くも (スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース この番組も最初はタモリさんの仕事の関係もあ…

FOOCOM.NET専門家コラム 農薬残留温故知新―農薬洗浄には合成洗剤を!―

FOOCOM.NET専門家コラムに斎藤勲さんが書かれている記事は面白いものでした。 農薬残留温故知新―農薬洗浄には合成洗剤を!― | FOOCOM.NET 斎藤さんは40年以上にわたって食品分析をされてきたというベテランですが、調べたいことがあって「食品衛生研究」(…

JAFセーフティシアターの紹介

JAF(日本自動車連盟)のホームページに、「セーフティシアター」と名付けられたものがあります。 JAFセーフティシアター これはJAF会員の投稿による動画ですが、最近取り付けられている車が増えている「ドライブレコーダー」の画像の中から、危険と感じられ…

「邪馬台国 魏使が歩いた道」丸山雍成著

著者は歴史学者で九州大学名誉教授ということですが、ご専門は近世交通史ということで、邪馬台国など古代史専門ではないようです。 そういった方でもやはりひきつけられるものがあるのが古代史なんでしょうか。 もちろん、歴史学者の書かれた本であるためか…

「唐招提寺への道」東山魁夷著

東山魁夷さんといえば高名な日本画家であり、文化勲章受賞者ですが、その代表作としては皇居新宮殿の壁画や東宮御所壁画などがあります。 それと並び有名な作品に唐招提寺の御影堂の障壁画があり、1975年に完成するまでに約10年の歳月をかけました。 …

「これからの環境論 つくられた危機を超えて」渡辺正著

環境問題として取り上げられてきた多くの問題はその真の危険性を遥かに超えるような虚像を与えられて、その対策に巨額の費用をかけてしまったという愚行をもたらしました。 それらの幻がまだ猛威を振るっていた2005年に反二酸化炭素温暖化で有名な渡辺正…

アメリカ大統領選、共和党候補にトランプ氏有力に

インディアナ州の予備選で、共和党はトランプ氏が大勝。クルーズ氏は大統領選からの撤退を決め、これでほぼトランプ氏の候補決定となりそうです。 言いたい放題の発言で問題視されていたトランプですが、このところ「本当に」候補になりそうということになっ…

「朝鮮史 その発展」梶村秀樹著

かなり古い本なのですが、中身はそれ以上に古色蒼然といったものです。 購入した本は第15刷で1986年出版ですから買ったのはその後のはずですが、初版は1977年発行です。 著者の梶村さんは朝鮮近現代史が専門ですが、一応朝鮮半島の古代の歴史から…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1147 ギグ・エコノミーの進出

昨年からアメリカでは「ギグ・エコノミー」という言葉が使われだしたということです。 No. 1147 ギグ・エコノミーの進出 | 耕助のブログ ギグ・エコノミー(Gig Economy)のギグとは、日雇いという意味であり、昔よく見られたような「毎朝労働者が手配師が…