爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1143 ロボットが及ぼす影響

最近のロボットに関する雰囲気は新たな産業創出というプラス面ばかり強調されるようですが、さすがに賀茂川耕助さんの見る目は違います。 No. 1143 ロボットが及ぼす影響 | 耕助のブログ ヨーロッパなどでは移民や難民が労働を奪うという面が大きく、それが…

トランプ次期大統領が在日米軍撤退と言っているからありがたくお受けしたら

共和党の大統領候補第一人者のトランプ氏が日米安保体制はアメリカの責務が重すぎて不平等なので、日本が経費負担を大幅に増やさないなら撤退しても良いとおっしゃっているそうです。 初めてまともな意見?を聞きました。 在日米軍が日本のために駐留してい…

「税制ウォッチング 公平・中立・簡素を求めて」石弘光著

著者は財政学が専門で、この本の出版の2001年当時は一橋大学学長だったという方です。その後は政府税制調査会長もつとめ、その他数多くの公職や企業関連職を務めているという、その方面では大権威という方でしょう。 その石さんが税制、すなわち税金の取り方…

「食糧と人類」ルース・ドフリース著

コロンビア大学教授の著者が人類の食糧というものについての関わりを壮大に語っている本です。 道具や火を使い出した原始時代から、農業を始めて定住した時代、そして現代の化石燃料と遺伝子操作、化学合成農薬を駆使して大量生産を可能にした時代まで、広い…

「教養のある日本語教養のない日本語」籾山洋介著

気軽な暇つぶしに読むような本で、日本語の使い方について間違いを指摘するというものですが、大学教授の著者が書いているということでちょっと高級な言葉の使い方が分かるといったものでしょうか。 したがって、誤用の例についても言葉の正確な意味まで説明…

「日本の少子化 百年の迷走」河合雅司著

この本を読んでいると、前半では明治維新以降に急激に増加した人口というものが多くの問題点を引き起こし最終的には海外への侵略まで進んで第2次大戦での敗北に至るという過程を描き、人口増が問題なのかと思っていたら、後半になると少子化を策謀したのはGH…

電力小売自由化に向け問題続出

24日朝のNHKニュースで報じていましたが、来月からの電力小売自由化のスタートを前にいろいろと問題点が続出しているそうです。 まず、これまで節電に努めてきた人は、ほとんど有利になるプランがなくかえって割高になるようです。 これはこれまでの電力料金…

今日はこの辺の小学校では卒業式

散歩の途中で小学校のそばを通りかかると、花飾りのついた看板に卒業式と書いてありました。 自分の卒業式の思い出というのはあまり強いものはなく、小学校は親の転勤に伴い入学以来4つ目の学校で卒業、それも6年の2学期からというわずかな期間の在籍学校で…

「ルポ コールセンター 過剰サービス労働の現場から」仲村和代著

コールセンターというと、企業の消費者向けの電話相談を受け付けるもので、最近では人件費節約のために沖縄など過疎地に立地することが多いが、給料も安く厳しい仕事で辞めていく人が多いといった話は聞いたことがありました。 そのようなコールセンターにつ…

「これって本当に”エコ”ですか?」小林公吉著

著者の小林さんは高校の物理の教諭を長く勤められ退職後は色々と興味のあることを調べているという方ですが、専門家という人々が語っているものよりも遥かに常識に根ざした真っ当な考え方をされているように思います。 CO2の削減などというよりは、消費エネ…

「反ナショナリズム」姜尚中著

熊本出身の在日韓国人2世の姜さんですが、最近熊本県立劇場の館長に就任とのことです。 とはいえ、本来は政治学者であり数々の政治問題、外交問題などへの発言も繰り返したおり、本書もその方面のものになっています。 出版は2003年、アメリカのイラク戦争開…

「大マスコミ 疑惑の報道」三橋貴明著

いろいろと刺激的な評論を書いている三橋氏ですが、この本はテレビや新聞など大手マスコミについての批判を扱っています。 本の出版時期が内容にも非常に影響を与えていると思いますが、これは2011年9月であり、東日本大震災が起き福島原発事故が起こってか…

国会議員に自分たちを選ぶ選挙制度を決めさせるという愚策

自民党は衆議院の選挙制度へのアダムズ方式の採用容認、ただし2020年の大規模国勢調査の結果を見てからということです。 少なくとも4年以上は先の話で、差し当たっては0増6減の小幅調整だけということです。 またいつもどおりの「小出しの対応」「先送り」ば…

「だます心、だまされる心」安斎育郎著

著者は元々の専門は放射線防護学ということですが、以前から疑似科学や詐欺といった心理上の問題点についての考察に多く取り組んでおり、ジャパン・スケプティックス(超自然現象を批判的・科学的に究明する会)の元会長でもあります。 だます、だまされると…

「〈戦争責任〉とは何か 清算されなかったドイツの過去」木佐芳男著

「ドイツは戦争の謝罪を行い補償もしたのに日本はしていないから」といった話はよく聞きますが、その「ドイツの謝罪補償」というものについてはあまり詳しくは知りませんでした。 ブラントが犠牲者碑でひざまずいたとか、ヴァイツゼッカーの演説といったこと…

「世界がもし100億人になったら」スティーブン・エモット著

著者のエモット氏はマイクロソフト・リサーチ計算科学研究所所長で、幅広い科学研究に知識が深いということです。 内容は題名そのまま、世界人口が100億人になったらどうなるか(もう70億ですのですぐ先ですが)ということです。その状況を一般向けに分…

世論調査:辺野古基地訴訟の和解って何をどう評価できるの

辺野古の基地移転をめぐる国と沖縄県の訴訟について和解したということについて、世論調査で「評価する」としたものが59%に上るそうです。 <世論調査>内閣支持率9ポイント減42% 女性に顕著 辺野古訴訟和解「評価する」59% 毎日新聞 赤かぶ この…

本日の交通違反 駐車禁止

今日は田園の広がる郊外方面に散歩に行ったのですが、途中に田んぼの真ん中にポツンと立つ市営の団地があります。 その周辺道路はやはり他と同様路上駐車の車が多いのですが、さっき見た車は特にひどい停め方をしていました。 まず、道幅4m程度の狭い道で…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1141 ベーシック・インカム

今回の賀茂川さんの記事は「ベーシック・インカム」についてです。 No. 1141 ベーシック・インカム | 耕助のブログ フィンランドでベーシック・インカムとして国民全員に約11万円を支給することを検討しているということです。 さらにスイスでもこの制度の採…

災害が襲う頻度に比べあまりに短い人の一生、そして人類文明も

3月11日には東日本大震災発生からちょうど5年ということで報道は多くの特集が組まれテレビなどは一日中ほとんどその番組ばかりでした。 犠牲となり亡くなった人々を取り上げ、その人達を忘れずにその災害を考え、対策をして二度と犠牲者の発生が無いよう…

福島での甲状腺検査について困った新聞記事

福島では原発事故以降子供の甲状腺ガン発生の疑いのために全員に対しての甲状腺検査を実施していますが、その結果の解釈についての毎日新聞記事をFOOCOM.NETの松永編集長が批判しています。 両論併記の罪〜東日本大震災5年に思う | FOOCOM.NET 実は我が家も…

「池上彰教授の東工大講義 世界編 この社会で戦う君に知の世界地図をあげよう」池上彰著

ジャーナリストの池上彰さんが2012年から東京工業大学リベラルアーツセンター教授として東工大の社会科学系の講義をしているそうです。 本書はその講義の内容をそのまままとめたものですが、「世界編」以外にもあるのかどうかは分かりません。 Lesson15まで…

「民族世界地図」浅井信雄著

国際政治ジャーナリストでテレビ出演もお見かけしていた浅井さんですが、昨年亡くなられたそうです。 この本は浅井さんが1997年に出版された世界各国の抱える民族問題について記述されています。 それから20年あまり経っていますが各地での民族紛争は…

「環境リスク学 不安の海の羅針盤」中西準子著

中西準子さんは横浜国立大学教授を退官された後、産業技術総合研究所へ移りリスク学というものの実践に力を尽くされました。リスク学の日本における先駆けとも言える活躍をされた方です。 と言うと順風満帆の研究生活を送ってこられたようですが、本書にも描…

「地域人口からみた日本の人口転換」高橋眞一、中川聡史編

人口転換というのは、出生率と死亡率の関係が前近代型の多産多死から多産少死状態を経て近代型の少産少死に移行することを指します。 多くの先進国では19世紀頃までは多産多死状態でしたが、現代では少産少死になっています。その間の多産少死状況の間に人…

エネルギー使用量半減のための社会改革 7 運輸交通の問題

エネルギーの供給不安に対応できる強靭社会の確立のためにエネルギー使用量を計画的に半減するための施策について考察していますが、産業全般の存続については基本的にはエネルギーの桁違いの削減ができないものは続けられないといことで対応するしかないで…

「なぜ少数派に政治が動かされるのか?多数決民主主義の幻想」平智之著

最近、多数決というものと民主主義との関わりの根源的問題についての本を読みました。それは社会的選択論というものでした。 「多数決を疑う 社会的選択理論とは何か」坂井豊貴著 - 爽風上々のブログ 今回読んだ本も題名から見ればそれと同様の分野のようで…

「日銀失墜、円暴落の危機」藤巻健史著

藤巻さんはかつては銀行に勤め、為替ディーラーとしても活躍したもののその後維新の会より参議院議員になった人です。 この本は2015年1月の出版ですので日銀の金融政策では追加的金融緩和を打ち出した直後のものです。したがって、つい先日に実施したマ…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1140 日銀マイナス金利導入

賀茂川さんのブログでようやく日銀のマイナス金利導入が記事になりました。 お待ちしておりました。 No. 1140 日銀マイナス金利導入 | 耕助のブログ 私など、導入直後に直感的に反対意見を書いてしまいましたが、まあ専門家の賀茂川さんはそういうわけにも行…

ライオンのトクホ「トマト酢生活」に消費者庁が健康増進法違反の勧告

FOOCOM.NETの食品表示・考の最新記事(森田満樹さん)にライオンが販売しているトクホ「トマト酢生活」のCMで健康増進法に違反しているものがあるとして、3月1日に初めて勧告が出されたと紹介しています。 もちろん?通常のマスコミ報道にはまったく触れられ…