爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「政治とカネ」などと安易に片付けるな

甘利明の大臣辞任について、報道ではいつもの通り「政治とカネ」とくくっての批判がされています。 これについて、小田嶋隆さんが日経BP(会員制なので未加入の方は見られないかも知れません)のピースオブ警句というコーナーで、「辞任まであまりに強気だっ…

「誤解だらけの”危ない話”」小島正美著

我が家で購読している新聞は毎日新聞なのですが、その家庭面などでちょっとまともな記事があると思うと、その署名は小島さんです。 現在は毎日新聞の編集委員ということですが、本書の中でも触れられているように、ご自身もかつては「危険警告報道」を行うの…

日銀がマイナス金利 いつまで続ける悪あがき

昨日、日銀がマイナス金利を導入というニュースが流れ驚きました。 それとともに、いよいよあの総裁も追いつめられてとの思いを強めました。あと少しです。 マイナス金利については先日に賀茂川耕助さんのブログで取り上げられ、それとともにゲゼルの減価貨…

FOOCOM.NETで畝山智香子さんの著書の紹介

国立医薬品食品衛生研究所の畝山智香子さんが健康食品に関する本を出版されたということは知ってはいましたが、まだ拝見しておりません。 この本について、FOOCOM.NETの松永和紀編集長が記事にしています。 健康食品こそがもっとも不健康……畝山智香子さんの…

エネルギー消費量半減のための社会改革 2 実際の数値目標

エネルギー使用量削減の目標としてとりあえず半減としました。 もちろん100年、200年先というスパンで見ていけばそのような程度では足りずに桁違いに削減する必要があるのでしょうが、とにかく削減の方向性を作っていくだけでも始めないことには安定化…

田原総一朗さんが安保関連法案はアーミテージレポートそのままと指摘

ジャーナリストの田原総一朗さんが日経のネット情報に「田原総一朗の政財界ここだけの話」として書かれているものがありますが、そこに今回の安保法制はアメリカの第3次アーミテージ・ナイレポートに沿ったものであると指摘しています。 田原総一朗:「アメ…

「文明を変えた植物たち コロンブスが遺した種子」酒井伸雄著

コロンブスが到達した新大陸はその後の世界に様々な大きな影響を与えました。 征服者は大量の銀などを略奪しヨーロッパに持ち帰り、その経済を通して社会体制にまで激動を引き起こしましたが、世界により大きな影響を与えたのは、実はその時には価値が分から…

「江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか」武井弘一著

本書の序章でも記されているように、江戸時代=エコ時代という評価が広く行き渡っているようです。 リユース、リサイクルが高レベルで行われ、循環型社会であったという認識がされているようですが、実はそうではない面が多いという事実もあり、さらに江戸時…

「かつて誰も調べなかった100の謎」堀井憲一郎著

1995年から20年近くにわたり週刊文春で連載されていた「ホリイのずんずん調査」と言うコーナーがあったそうですが、2011年に掲載が終了しました。 これまで掲載されてきた調査の中から100件を選び、2013年現在のコメントもつけて一冊の本と…

熊本でも大雪

今朝から雪が降り始めすでに3cm程度積りました。気温が非常に低いためにあまり溶けることもないようです。 我が家のある熊本県八代市は熊本の中でもあまり雪が積もることはないところなのですが、今回の寒波はかなりのものだそうです。明日までにさらに積…

「シェア神話の崩壊」前屋毅著

経済関係の本と言うものはその時代の状況に応じて書かれており、その前提が崩れてしまうと何の価値も無くなるというものが多いようです。(そうではなくいつの時代にも適応するというものもたまにはあるかもしれませんが) その意味では消費期限のある生鮮食…

ヘルシーという言葉を使うのは問題?

畝山智香子さんの食品安全情報blog http://d.hatena.ne.jp/uneyama/ で紹介されていた記事に、「なぜどんな食品でも、たとえケールでも”ヘルシー”ではないのか」というものがありました。 元の記事はオーストラリアの新聞に掲載されたもののようですが、筆者…

「階級の日本近代史」坂野潤治著

経済的格差が拡大していると言われていますが、それに対処する方策というものを強力に主張する政治勢力というものはほとんど無いかのようです。 実は戦後の革新勢力と呼ばれる人々は「自由」「平和」については精力的に活動してきましたが、「平等」について…

「多数決を疑う 社会的選択理論とは何か」坂井豊貴著

国会で過半数を占めている多数党が何をやっても良いというかのような政治状況が続いており、これが民主制なのかと多くの人が疑問を感じているのではないかと思います。(少なくとも”そうであると期待します”) 少数意見も取り入れるのが民主的なのだという意…

「中国の終わりのはじまり」黄文雄、石平著

なんとも、評論しにくい本です。 黄氏は台湾生まれ、石氏は中国で大学まで卒業し、ともに日本に来日し大学に職を得ておられ、日本で中国問題の研究とともに中国現状の批判の文筆活動をしているようです。 非常に中国に対して激しい批判ですので、中国からは…

株価下落にいつものおバカ発言

原油安と中国経済不安のために株価の下落が続いていますが、政府担当者が例によって「日本の経済は堅調であり株価の下落は心配ない」との発言をしています。 いつも通りの発言ではありますが、そもそも日本経済の好調さ?って株価の上昇だけだったんじゃない…

「死海文書Q&A」池田裕著

死海文書と言う名前だけは聞いたことがありましたが、その内容などはまったく知らないままでした。 今回、イスラエルのヘブライ大学で学び学位を取ったという専門家の解説を見ることができました。 死海文書というものは、一言で言えばユダヤ教経典の写本と…

「なぜ日本人は劣化したか」香山リカ著

精神科医にして様々な社会批評、文化批評などの評論活動も盛んな香山さんの本はこれまでも何冊も読んでいますが、今回は日本人の劣化というテーマです。 どのような現象をもって劣化とするか、様々な人がその周辺の人々、出来事を取り上げては劣化したと判断…

関東地方などで積雪

今朝のニュースは東京での積雪風景で持ち切りです。 数年前に3年だけ金沢近郊で北陸豪雪生活というものを送りましたが、あちらでいくら降雪があってもほとんどニュースにもならないのに、東京で数cm積もると大ニュースでした。 まあ、それは仕方も無いこ…

「中国歴史名勝図典」瀧本弘之編著

中国の明清の時代には各地の名所旧跡を版画として出版し、それを楽しむという風習が広がりました。 江戸時代にはそういった図版が多数日本にも舶載され、知識人たちに歓迎されたそうです。 本書は出版社で編集者として働きながら中国版画の研究を続けてこら…

やっぱりそうなったか。電力会社の値下げプランも大量使用の推進

電力小売り自由化に向け、参入企業の値下げプランが出されてきたのに対し、既存電力会社側も新料金プランを出してきました。 しかし、そこに見られるのは大量使用者ほど値下げと言うものでした。 原発が一斉に停止し電力使用の見直しを迫られたのはほんの数…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1136 マイナス金利

今回の賀茂川さんのブログは「マイナス金利」についてのものです。 No. 1135 マイナス金利 | 耕助のブログ 日本やアメリカのゼロ金利というのは知っていましたが、欧州中央銀行がすでにマイナス金利であるということは知りませんでした。しかもその利率をさ…

食品安全委員会が健康食品についてメッセージ発表

内閣府・食品安全委員会が健康食品の有効性・安全性について19のメッセージを発表したということを毎日新聞で小島正美記者が記事にしています。 http://mainichi.jp/articles/20160115/ddm/013/100/008000c 食品安全委員会は内閣府の審議会ですが、外局で…

エネルギー消費量半減のための社会改革 1

地球温暖化防止のために化石燃料使用量を削減するとか、原発の危険性回避のために廃止とか、エネルギーに関わる問題は山積していますが、それについての意識が高まっているようです。 しかし、それを実現するための方策として挙げられているものは再生可能エ…

「漁業と言う日本の問題」勝川俊雄著

著者は三重大学生物資源学部の准教授ということで、水産資源管理と解析が専門とのことですが、日本にはそれを研究している人はほとんどいないそうです。 日本の漁業は衰退しているというイメージは誰もが持っているでしょうが、その原因としてよく言われてい…

「古文書はこんなに面白い」油井宏子著

著者は中学校教諭のかたわら古文書研究を続けてこられ、その一般向けの解説書も多数出版されているようです。 古文書というものは江戸時代以前のものですが、ほとんどのものは筆書きの崩し字で書かれているために簡単に読むことはできません。 私も博物館で…

「考古学はどんな学問か」鈴木公雄著

慶応大学の名誉教授であった著者の鈴木さんですが、考古学に関するあれこれを記した本書出版の直前に亡くなっています。遺書のようなものだったのでしょうか。 考古学の主流は文献が出始める歴史時代の前の時代を扱ったものかもしれません。著者も縄文時代の…

「シェイクスピアのたくらみ」喜志哲雄著

著者の喜志さんは京都大学名誉教授で英文学、演劇学専攻ということですから、まさにシェイクスピアの権威でしょう。 シェイクスピアはどなたもご存じのことと思いますが、その作品はすべて戯曲です。 それらは皆観客の前で演じられることを前提として書かれ…

FOOCOM.NET松永編集長の視点で、ひじきの鉄分と無機ヒ素の問題についての記事

いつも参考にさせて頂いているFOOCOM.NETですが、今度の松永和紀さんの編集長の視点では、昨年末の食品成分表でヒジキの鉄分含有量が激減した問題が語られています。 鉄の含有量が激減したひじき。発がん性問題は… | FOOCOM.NET これまではヒジキの鉄分含有…

「翻訳上達法」河野一郎著

今ではほとんど英語とのかかわりも無くなってしまいましたが、一時は結構必要である時期もあり、勉強したこともありました。この本はその当時に読んだ中の一冊です。 40年も前の出版の本ですが、当時東京外国語大学教授で翻訳本も多数出版していた著者が様々…