爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「戦術と指揮 命令の与え方・集団の動かし方」松村劭著

この本はかなりの珍品かもしれません。 著者は自衛隊で陸相補まで勤めた松村さんですが、あとがきに正直に告白しているように、「この本の執筆を依頼された時に内心驚いた。軍事にまったく関心のない日本で読者が得られるのだろうか」という感想そのものと言…

「世界のエイプリルフール・ジョーク集」鈴木拓也著

著者の鈴木さんは翻訳会社の重役ということですが、世界中のエイプリルフールのジョークを集めるのが趣味ということで、それを本にしてしまいました。エイプリルフールの始まりは16世紀のフランスということです。それまでの暦に変えてグレゴリオ暦を採用す…

あまりにもひどい政権の思い上がり 報道規制を言い出す

NHKやテレビ朝日に対する介入や、首相のお気に入りメディアとの癒着などこれまでも取り上げてきましたが、またさらにひどい事件が起きています。 自民党の若手研修会で作家の百田とかいうのと、参加議員がいろいろとマスコミ批判を繰り広げ、沖縄の新聞はつ…

18歳投票権

来年の参議院選挙から18歳以上にまで選挙投票権の年齢を下げるという法律が成立したそうです。 これに関連してその他の民法上の成人年齢を下げるかどうかという点についての議論もされているようです。 まあだいたい20歳で成人ということ自体、それほど深く…

行ったことのある都道府県 岡山県

岡山もしょっちゅう通過する割には降りたことのほとんどない県です。 おそらく岡山駅から外に出たというのは一度だけでした。 もう15年ほど前になりますが、会社で設備更新を考えているときにその候補会社を訪問し機器などを見学させてもらうということにな…

「アルコール問答」なだ・いなだ著

作家としての方が有名だった なだ・いなださんですが、本業は精神科医でしかもアルコール依存症(昔はアル中)が専門でした。 その本業の方について、わかりやすく解説したものですが、そちらの腕はさすがに文筆業も本業ですので大したものです。 一応、仮想…

「経済刑法」芝原邦爾著

刑事法が専門の法学者の芝原さんが、経済に関する刑法を概観できるように解説されたものです。 経済活動が活発になるにつれ、それにまつわる事件も起きその対応ということで刑法も整備されてきたようです。したがって、本書も必然的にその法律整備のきっかけ…

機能性食品表示に関してFOOCOMが消費者庁に申し入れ

FOOCOM.NETで今回規定が変えられた機能性食品表示に関して繰り返し意見が出されていますが、今回は消費者庁に現状の問題点を提起したという記事が出されています。http://www.foocom.net/column/editor/12869/ これまでに申請された37製品(うち1つは取り下…

「自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来」グナル・ハインゾーン著

この本は非常に恐ろしい内容を含んでいます。しかし、よく考えればこの著者の見方というものが実は妥当なものであり、真実に近いのかもしれません。これをきちんと考えずに上っ面だけ見るような社会観察をしていてはいつまでたっても結論には至らないのかも…

環境問題と環境破壊 環境破壊が防げればそれで終わりか

日本での環境と言えば水俣病に代表される水質汚染、四日市などの大気汚染から意識されるようになったというのは間違いのないことです。 それに対応するという形で排出技術の開発が行われ、汚染物質の排出は非常に少ないものとなってきました。まだあちこちに…

「トマ・ピケティの新資本論」トマ・ピケティ著

非常に有名になったトマ・ピケティですが、この本は2005年から2014年までリベラシオン紙のコラムとして連載されたものをまとめたものです。 もう1冊「21世紀の資本」というものがあるそうで、そちらの本の方は内容もまとまっているものかもしれま…

「日本人と日本語」宮川俊彦著

日本語学の本かと思って読んだのですが、どうも中身は違ったようです。 この読書記録を書くにあたって、ネットで著者の経歴等はチェックしているのですが、本書には国語作文教育研究所所長とあり、子供の作文だけでなく企業の研修での作文のチェックなども行…

夢の話 蚊の種類に関する研究

普通は筋の通った話の夢を見るということは少ないのですが、昨日に引き続き今日も非常に理解しやすい夢を見てしまいました。舞台はどうも大学の研究室のようです。私は学生に近い研究員ということで、実に40年前のシチュエーションです。 教授の先生にその目…

イギリスでは生涯の間にカンピロバクターに感染する人が3分の1

こちらもよく参考にさせてもらっているFOOD WATCH JAPAN ですが、国立医薬品食品衛生研究所発表の食品安全情報(微生物)によればイギリスの調査では国民の3分の1が生涯1度はカンピロバクターに感染しているそうです。 http://www.foodwatch.jp/science/nih…

行ったことのある都道府県 兵庫県

兵庫県も仕事で行っただけのところだったのですが、最近になって子供が二人とも就職して兵庫県に住むということになり、今後は関わりが深くなりそうです。今のところは兵庫県内で行ったことのあるところは、有馬温泉、神戸市内、姫路城、淡路島といった程度…

夢の話 父と母

いつもは波乱万丈、ハラハラドキドキ(といっても遅刻と列車乗り遅れのドタバタ)が多いのですが、今日の夢は家族について、ただしちょっと分からない点を含んでいます。登場人物は自分と妻子、そして両親ですが、両親はかなり以前の若い頃の姿でした。妻子…

「日本人のひるめし」酒井伸雄著

日本人が「ひるめし」というものを食べだしたというのは意外に新しいことのようで、江戸時代初期でもまだ一日二食という習慣が広かったようです。 しかし、その後一般化してきます。そこには弁当、給食、外食といった問題が密接に関わってきます。こういった…

「メアリー・ポピンズのイギリス」野口祐子編著

メアリーポピンズというと、P.L.トラヴァースの1934年の小説を、1964年にディズニーが映画化したものが想像されますが、原作ではその舞台はロンドンではあるものの年月は確定されていません。ディズニー版の映画となった時に舞台の時は1910年であると決めら…

”賀茂川耕助のブログを読んで”No.1114ロシア軍事パレードの目的

今回の賀茂川さんブログ記事はこの前モスクワで行われた対独戦勝70周年記念の軍事パレードについてのものです。http://kamogawakosuke.info/2015/06/15/no-1114-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E3%83%91%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%A…

「もしもあの写真がネットにバラまかれたら」佐野正弘著

副題は長すぎたので表題には書いていませんが、「あなたの知らないスマートフォン、ソーシャルネットワークの落とし穴」というものです。 これについて、携帯電話・モバイル専門のライターの佐野さんが2011年に書かれています。当時はまだスマートフォンの台…

豚レバー生食禁止に民主党議員が批判

いつも見ている渡辺宏さんの「安心食べ物情報」によれば、民主党の有田議員が自分のツイッターで豚レバー生食禁止について批判をし、行き過ぎた衛生意識は問題と発言したそうです。http://food.kenji.ne.jp/review/review814.html問題のツイッターを見てみま…

「科学者はなぜ一番のりをめざすか」小山慶太著

科学者が発見を発表するのは一番最初でなければ意味がないということになっていますが、昔からそうだったわけではありません。 しかし、現在ではそういった先陣争いというものが非常に厳しくなっており、それが去年の理研の騒動の一因でもあるわけです。慎重…

このままの状況が続けば 将来の予測

朝のテレビを見ていたら報道番組で「このままの状況が続けば800以上の市町村が消滅する」というものがありました。 もちろん、そうなっては困るからこれこれの対策が必要ということなのですが、このような「このまま続けば」という安易な将来予測というもの…

「再読:春秋名臣列伝」宮城谷昌光著

中国の春秋時代というと、周王朝の後半の紀元前770年から476年までということです。(諸説ありますが) 商(殷)を倒した武王が西の宗周を都に王朝を建てたのですが、その後幽王の時に滅亡しかけました。何とか東の成周(洛陽)に都を移し立ち上げたも…

豚レバー生食禁止

今日から豚レバーの生食提供を法律で禁止するとのこと。テレビニュースでは昨夜の店舗の様子も映して報道していました。 その店で食べ納めと言って生で食べていたのはどう見ても50台以上の中年。若くて無知な奴らだけが食べているのかと思ったらいい年をした…

行ったことのある都道府県 大阪府

大阪には用があって訪れたということが意外に無いようです。 もちろん、新幹線で通り過ぎたとか、新大阪駅で乗り換えたということは数えきれないほどありますが。幼い頃の思い出では、福岡に住んでいた小学生のころに親の郷里に里帰りした後、戻るのに大阪駅…

「よみがえる文字と呪術の帝国 古代殷周王朝の素顔」平勢隆郎著

著者の平勢(勢の字は正確には別字)さんは古代中国史の研究者ですが、様々な点について独自の学説を展開し発表しているために多くの研究者からの反論を受けているようです。 この本は自説の一部を広く一般向けに解説しようというものですが、最終章には他の…

「再読:日本の循環型社会づくりはとこが間違っているのか」熊本一規著

かなり前に読んだ本ですが、内容はほとんど忘れていました。エネルギーもすべて含めた「循環社会」についての本かと思いましたが、「リサイクル」というものを現実的に解説したものでした。といっても著者が深いところまで興味がないというわけではなく、最…

G7で中国・ロシア批判

ドイツで開かれたG7サミットで、南シナ海での中国の進出やロシアのクリミア併合など、「力による領域変更」を強く批判しています。 我等が宰相も強い主張の演説を行っています。お笑いですね。これまでの世界の線引きを武力・経済力でやり放題にやってきたの…

「芭蕉の真贋」田中善信著

著者は俳諧に詳しい文学者で、芭蕉についての研究も深くされているようです。 そのため、芭蕉関連の資料についてもその真贋から検討されており、それは他の研究者と異なる見解であることも多いようで、論争となることもあるようです。 本書はその一端を紹介…