爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

まともに政治を考えなかったツケが今やってくる。

よんばばさんのところで紹介されていた記事ですが、デンマークでは国民が政府の舵取りに信頼を置いているという話です。

www.speakupoverseas.net一方では、書くのもアホらしくなるような日本の現状があります。

(もちろん、アメリカやイタリアなどもっとひどいところもありそうですが、それは彼らの責任ですので)

 

唐突で実効性もない学校の全閉鎖をやったかと思えば、肝心の大人の感染拡大は放りっぱなし、そのひずみがいよいよ一気に爆発しそうです。

今になってまともなマスクの供給が不可能となり、布マスクを全家庭に2枚ずつ配布という、4月1日ながらエイプリルフールではなかった「アベノマスク」だそうです。

 

やりやすいところだけで突っ走ったおかげで、公演などが全中止、俳優や声優の方々はほぼ収入が無くなり、80%の人は貯蓄取り崩しや借金でしか生活できないということです。

巨額の財政支出で30兆とか60兆と言った話だけは出ていましたが、これでもまだ動けないのでしょうか。

 

休業補償とやらも多くの企業では手続きすらできず、休むに休めないという人が続出、それでも仕事が続けばまだいい方で非正規社員解雇といった話が多いとか。

 

年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用法人)の3月期の損失が17兆円とか。

www.nikkei.com

これまでのささやかなプラスが一瞬にして吹っ飛んでしまい、さらに損失が増えるかもしれません。

 

もともと、これは「運用」などではなく株を買ったまま動きが取れないのではないかと思います。

つまり、これまでも「利益」といわれていてもそれは売り買いの収益ではなく、評価上のものだけだったのでは。

それで株式市場の相場の買い支えをしていただけです。

 

このような手法で底上げされた株式相場だけが「アベノミクス」の幻でした。

それで獲得した政権支持で何をしたか。

 

私も最初の頃は、「このように得た高支持率を使って、超右翼主義的政策実現を図っている」と思っていました。

しかし、それは大きな買い被りに過ぎなかったようです。

もしそうであれば、立場は違いとても容認はできませんが、それなりに高尚な精神から出たものであったかもしれません。

実は彼は親類知人、取り巻きの連中への利益誘導しか考えていなかったようです。

政権奪還の頃、「日本を取り戻す」ということを自ら言っていました。

それは象徴的な意味だと思っていましたが、実に具体的に「日本の利益を自分たちに取り戻す」ということだったのです。

 

このような見え透いた薄汚い政権の意図を考えもせず、なんとなく景気が良さそうだから自民党に投票しておこうという、国民の政治責任が今の惨状を招いていると言えます。

(なお、今になってもまだ選挙では同様の結果が出続けています)