新型コロナウイルスCOVID‐19による肺炎の流行が収まりませんが、現時点での最新の解説が国立国際医療研究センターの忽那さんによりまとめられています。
非常に分かりやすく正確な記述であると思いますので引用させていただきます。
すでにあちこちのメディアで報道されている内容とそれほど違いはありませんが、今のところやはり飛沫感染と接触感染に限られるということ、さらに潜伏期間は最長2週間というところは変わりませんが、ほとんどの症例では5日間ということがはっきりしてきているようです。
また、感染経路の解明が難しいことから、「無症候者による感染」が相当数起こっている可能性が強いと推測されています。
高年齢者、基礎疾患患者による重症化が指摘される一方で、若年者の重症化がほとんど起きていないのも間違いなさそうですが、発症しない若年者による感染伝播が起きている疑いが強いということです。
これが本当だとすれば、学校の一斉休校というのがかえって若年者の無症候感染者を野放しにすることになるのかもしれません。
逆に、学校での感染を防ぐのも有効だという根拠になるとも言えます。
よく言われているように、ライブハウスやジムなどの「換気の悪い閉鎖空間」での大量感染というのも間違いなさそうです。
こういった業種の営業が極めて悪化しているということもありますが、しばらくは我慢するしかないのでしょうか。
PCRによるウイルス検出での検査判定も偽陰性となる例が多いことが示されています。
あまりその検査だけを信頼しない方がよさそうです。
また、医療関係者の感染が多いことも特徴的です。
これはSARS、MARSのコロナウイルスの場合でもよくあったことのようで、コロナ特有の性質があるのかもしれません。
治療薬の検討は、現在他の疾患に使われている薬剤を中心に数多く実施されているようです。
その中に有効薬があればよいのですが、まだ見通しはききません。
現在、テレビなどで毎日のように報道されているものは、それほど大きくここに記されたものとかけ離れたものはないようです。
繰り返し妥当な事実を報道してデマなどが出回る危険性を排除していく必要があるでしょう。