爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

イランにとっては思いもよらぬ形勢悪化。旅客機撃墜事件は政府を追い込む。

アメリカとの間で緊張を高めながら落とし所を探っていたイランですが、「担当者のミス」で起きてしまった旅客機撃墜事件で国内では反政府デモ、国外からは各国の非難と、状況は急激に悪化してしまいました。

headlines.yahoo.co.jpウクライナ機撃墜では、当初の説明(機体の異常)は虚偽であり、イラン政府は最初からイラン軍が攻撃したことは分かっていたということも、イラン国民の怒りを呼んだようです。

 

飛行機はウクライナ機とはいえ、ウクライナ人は乗員だけとも言える状況で、乗客の国籍はイランとカナダがほとんどでした。

ウクライナ国際航空752便撃墜事件 - Wikipedia

犠牲者の多くがイラン人ということも、イラン国内での抗議デモが激しくなっている理由でしょう。

 

トランプ大統領にとっては、これは棚からぼた餅という事態のようです。

デモの弾圧は許さないという意志を表明していますが、これはイラン政府に対する圧力でしょう。

www.afpbb.com

アメリカのイラン司令官殺害という、とんでもない事件から激化した情勢ですが、意外なことにもトランプに幸運が転げ込んで行くように見えます。

イラン側のアメリカへの報復ということもかなりやりづらくなってしまったでしょう。

しかし、これは中国古典の春秋や史記にも記されているように、「天は悪人の罪を厳しく罰しようとして、一見その人間に幸運を与えるように見える」ということです。

いずれは大きく転げ落ちていくのでしょうが、それまでに死ななければならない人がたくさん出てしまうのでしょう。