温暖化対応について検討される中では、石炭火力発電が敵視されることが多いようです。
そのため、石炭火力発電を継続しようとする日本に対して批判されることもあります。
これに対し、あの坊っちゃんは迎合発言をしているようです。
化石燃料依存に対しては厳しい見方をしている私ですが、二酸化炭素温暖化阻止を唱える人々とは主張が重なる部分もありますが、この石炭火力発電の見方についてはまったく相反します。
石炭がなぜ温暖化につながるか。
これは、石炭の炭素比率が高く、燃やしたときの二酸化炭素発生量が多いからということです。
https://www.nedo.go.jp/content/100079778.pdf
上記資料によれば、同じ量を燃やしたときの二酸化炭素発生量は、石炭を1とすると石油で0.75、天然ガスで0.55とかなり高いものとなっています。
他の面で環境悪化につながると言われてきた不純物による大気汚染などは、最近の装置改良でかなり是正されており、新しい設備に交換していけば低く抑えられます。
つまり、二酸化炭素温暖化論者たちが石炭火力発電を攻撃するのは、その二酸化炭素発生量が多いからというだけのことです。
しかし、化石燃料の供給の減少が現実のものとなり、エネルギー供給がままならない近未来が迫っていると考える私にとっては、石炭火力発電はエネルギー非依存文明を構築するまでの危機を回避する「文明の安全弁」とも言えるものです。
産油国に対する軍事攻撃や国内外の不安定により石油供給の不安が続いていますが、この根本には石油資源がいずれは減少していくという事実があります。
天然ガスに頼ろうという説もありますが、天然ガスの減少は石油以上に早く訪れるというのが真実のようです。
これに対し、石炭資源はその分布も石油ほど限定されておらず、世界各地に広がっています。
日本にも、低品質とはいえまだ多くの石炭が眠っています。
石油や天然ガスの供給が厳しくなった時、それでも自動車や飛行機の燃料には使わざるを得ない時に、単に燃焼させて発電する用途には石炭をあてるのが最良の手段です。
そのためにも、さらに装置の効率化を図りコストが安く汚染も少ない石炭火力発電装置製造の技術を発展させるためにも、今からさらに石炭火力発電を推進すべきときです。
風力や太陽光発電にまだ期待をつなぐ人が居るのかもしれませんが、その効率は低いままで再生産ができるのはいつのことか、それが来るのかどうかも分かりません。
できると言うのなら、サハラ砂漠でもゴビ砂漠でも条件が最良のところで、他からのエネルギー供給を一切断ち切った実験区を作り、そこが自立できるかどうか試してみたら。
今はまだ技術が不十分ということになるでしょうが、「今できない」ものは「いつまで経ってもできない」可能性が強いということです。