国語辞書にも多くの種類がありますが、日夜それを編集している編集者たちは国語についてどう思っているのか。
それを、漫画家のふじいまさこさんが、辞典編集部にアルバイトとして入社した女子大生に扮し、いろいろと調べていくという体裁で書かれています。
いろいろな例が紹介されていますが、知らなかったものをいくつか。
パッションフルーツと言う名前は、「情熱」と言う意味の「パッション」ではなく、「キリストの受難」を表す「ギリシア語のパトス」から来ているそうです。
花の形が十字架に似ているからだとか。
歌舞伎から来た言葉というのは多数ありますが、「正念場」もそうです。
主人公がその役柄の性格を発揮する最も重要な場面を「性根場」と呼び、そこから変化してできたとか。
「差し金」も歌舞伎で、蝶を操る黒い竿の先についた針金から来ており、人を操ると言う意味です。
雅楽からも言葉が生まれています。
「打ち合わせ」というのは、楽器の音を合わせるために打楽器に合わせたことから。
「打ち止め」は曲を止める合図を打楽器が出したことから。
「やたら」は、八多良拍子と書き、二拍・三拍・二拍・三拍と続く拍子で難しくてうまくいかなかったことから。
できてきた言葉だそうです。
「銀ブラ」は銀座でブラブラすることと思っている人が多いでしょうが、もともとは「銀座でブラジルコーヒーを飲むこと」だったそうです。
辞典を日々見直している人もいるのかと教えてくれました。
日本人ですが、ただいま日本語見習い中です! (楽しく学べる学研コミックエッセイ)
- 作者: ふじいまさこ,学研辞典編集部
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