「磁気ネックレス」などの磁石を使った器具で、肩こりなどを癒やすというものは多数存在し、誰でも一度は使ったことがあるかもしれません。
しかし、どうやら「磁気が肩こりを癒やす」というのは、科学的な証拠が得られていない話のようです。
話のタネは明治大学科学コミュニケーション研究所の発表している「疑似科学評定サイト」です。
このサイトの中から、「磁石磁気治療」について書かれているところを読んでみました。
この記述は科学的に公正なものを目指すためか、やや文章が硬く読みづらいかもしれませんが、その効果についての理論的な説明がされているか、それを実証するようなデータの収集がきちんと行われているか、またそのものの社会的な地位はどうなっているかなどを一つ一つ検討し、(とはいえ、実際に実験や調査を行なうわけではありません。あくまでも論文として発表されたものを調査します)、最後に総合的な判定を下しています。
「磁石磁気治療の判定」は「未科学」でした。
「効果あり」とする論文も、「効果なし」とする論文も存在しますが、どちらもそのレベルが低く、科学的な考証とはみなせないようです。
なお、家庭用磁気治療器というものも販売されていますが、これは永久磁石を使用した磁気ネックレスなどと比べると桁違いに強い磁力を発生しますが、これでもその効果が実証されたとは言えないようです。
MRIなどの医療機器はその磁気治療器のさらに桁違いの磁気を使いますが、それでも人体に影響は見られない(悪影響も)ことも、磁気の影響というものを疑問視させるものとなっています。
まあ、気分の問題だけなのかもしれません。