爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「日本の道路がわかる事典」浅井建爾著

道路というものはあまりにも身近なため、意外に知らないことも多いのかもしれません。

 

地理・地図研究家という著者が、道路に関しての豊富な知識を披露してくれます。

導入部は道路について意外な事柄、そして歴史と文化、さらに道路に関する雑学、そして道路の未来まで様々な方向から知識を増やしてくれます。

 

道路法に定められた道路には、高速道路、一般国道都道府県道、市町村道の4種類があります。

これ以外に、「道路ではない」のに普通に通行できるものもあります。

「農道」がそれで、管轄が農林水産省になっています。

また、「農免道路」というものもあちこちにありますが、これは「農林漁業用揮発油税を免ずる」という意味だそうです。

農道の総延長は17万km以上、なんと一般国道より長いそうです。

しかし、農道の新設は2010年以降行なわれず、徐々に市町村道などに転換されていくので減っているということです。

 

歩道橋というものは、交通安全の切り札としてあちこちに建設されましたが、歩行者に負担をかけるということで最近は減っています。

その最初は、1959年に愛知県の西枇杷島町(現・清須市)に作られたもので、学校に通う生徒の安全確保のためでした。

しかし、全国にそのような橋の例はなく、独自の構造で鉄筋コンクリート製のものが作られました。

完成時には盛大に「渡り初め」式が行なわれたそうです。

それから50年後、道路拡張に伴い取り壊されたのですが、その時には「渡り納め」式が実施されました。この2つの式をしてもらったのはこの歩道橋くらいのものだそうです。

 

高速道路は、「名神高速」とか「東名高速」などと呼ばれていますが、その正式名称というものは別にあるようです。

名神高速は「中央自動車道路西宮線」の一部、東名高速は「第一東海自動車道」だそうです。

 

道路の未来というものがどうなっていくのか、まったく思わぬ形になるかもしれないと感じています。

 

知れば知るほどおもしろい日本の道路がわかる事典

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