爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「富士山大噴火」の被害シミュレートって、宝永噴火を想定していて良いと思ってるの。

ニュースを見ていて、「富士山噴火の被害想定」というのが出てきましたが、それが「宝永噴火」と同じ状況想定だというので驚きました。

www.nikkei.com

宝永噴火では、富士山の中腹から爆発的に火山灰が放出され、現在の静岡県東部や神奈川県西部に火山灰が降り積もり、多いところでは1m以上の深さになり農地の被害も多かったようです。

 

しかし、溶岩の噴出はなく、それ以上の被害は出なかったということですので、富士山の噴火史の中ではそれほど大きいというほどのものでは無いはずです。

 

現在の富士山は約10万年前から盛んに活動を始めた、まだ若い火山ですがその間に大きな噴火を繰り返し現在のように日本列島最高峰にまで成長しました。

 

その活動も様々な形を示してきたようです。

ja.wikipedia.org

上記Wikiの中にあるように、

新富士火山の噴火では、溶岩流火砕流スコリア火山灰山体崩壊側火山の噴火などの諸現象が発生しており[3]、「噴火のデパート」と呼ばれている。

 火山灰の噴出だけでなく、溶岩流や火砕流、山体崩壊など周辺に大きな被害をもたらす噴火になる場合もあったようです。

 

864年の貞観噴火では、山腹の多くの噴火口から溶岩を噴出し、その時にできたのが富士五湖青木ヶ原樹海でした。

 

それ以前の大噴火は不明の点が多かったとしても、せめて貞観噴火と同様の噴火が起きた時を想定してシミュレートできなかったのでしょうか。

 

江戸時代の宝永噴火は、規模からしてもとても「大噴火」と言えるようなものではないでしょう。

それをなぜ政府の中央防災会議で取り上げ審議したかのような形式を取ったのか。

 

どう見ても、今後大規模な富士山噴火が起き被害が出た場合に、何も検討していなかったでは済まないと考えてのアリバイ作りとしか言えないと感じます。

 

 もしも、ここで貞観噴火と同様の被害想定をした場合に、その対策を何もやらないでは済まされず、かと言って本格対策などすればその費用は莫大なものになるため、せいぜい火山灰というのがちょうど手頃?な被害予想であったからということです。

 国の検討会ということで、著名な火山学者の方も名を連ねているようですが、彼らは内心どう思っているのでしょうか。

 

誰かのお得意のコンピューターシミュレーションで想定しているようですが、元のデータがだめなら出てくる結果も良くなるはずもありません。

 

またも「カッコつけ政府」の一面を見ることになりました。