2018年の食中毒報告件数は寄生虫アニサキスによるものが、他のウイルスや細菌によるものを抑えて1位になったそうです。
「海の環境が激変したため」といったことを考えてしまう人もいるようですが、これはそれまでは届け出の必要がなかったものを、2013年より変更して必ず届ける制度変更をしたことが影響しているようです。
なお、これまではサバやサンマなどの報告例が多かったのですが、2018年はカツオの例が増加したそうです。
「報告件数」では最多となりましたが、アニサキスは1件あたりの患者数がせいぜい数人ですので、患者数が1件でも多数になるノロウイルスやカンピロバクターなどと比較すると、患者数では低いものとなります。
よく知られているように、アニサキスは「虫」ですので加熱だけでなく冷凍することによっても死滅して食中毒は防げます。
しかし、どうしても「生」にこだわるのが日本人ですので、避けられないようです。
また、記事中にもあるように「わさび」や「酢じめ」では死ぬことがないために、「シメサバ」にすれば大丈夫ということもありません。
私自身はこれまでアニサキス中毒となったこともなく、実物を見たこともないのですが、刺し身も丹念に観察すれば見分けることが可能という話も聞きます。
死亡例はないということですが、その痛みは激しいものだということですので、お気をつけください。