爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

中国に「少子化」の懸念 全人代でも取り上げられる

中国では現在「全人代」と呼ばれる最高決定会議が開かれています。

金正恩もそれがために中国首脳部との会談もなしに帰国したとか。

 

そこで話し合われている議題の中に「少子化」対策の問題があるようです。

 

中国ではかの有名な「一人っ子政策」により長く夫婦の子供は原則一人ということが強制されていたために、人口の増加は押さえられているものの若年層の人口は少なく推移し、中高齢者の比重が大きいということになっています。

 

このため、将来の経済活性化が難しくなるために、一人っ子政策はすでに廃止、それどころか出産奨励に転化しているものの、なかなか国民の意識は変化せず少子化は続いているようです。

 

しかし、中国も心底豊かになったという認識が普及したものと、かつての広大な貧しい中共時代を知るものにとっては感慨を覚えます。

 

食料生産自体が大問題であり、事実、毛沢東体制の晩年には大飢饉が発生し多くの人々が餓死したとも伝えられる中国で、それをなんとか解消するためにも人口増ということを抑え込むことが国の存亡にも関わることでした。

その当時に一人っ子政策が失敗していたら、この発展も無かったでしょう。

 

少子化対策」などということが言えるのも、経済力に自信をつけて食料調達は可能ということが確固とした認識となったからでしょう。

 

しかし、世界の食料供給事情は盤石のものというわけではありません。

各地で発生する気象異常による災害も不安要素となります。

もしも食料供給の余裕がなくなれば、人口の多い国、食料自給率の少ない国を直撃するでしょう。

そんな時に「経済成長」などと言ってもなんにもならないと思いますが。