大みそかの紅白歌合戦、私はほとんど見ずにいつもどおりに10時には寝ましたので知りませんでしたが、最後に桑田佳祐と松任谷由実が出て大いに盛り上がった?ということです。
それについて、演出家の村上和彦さんが東洋経済オンラインに書いている記事が面白かったので紹介します。
「平成の最後を飾るにふさわしいフィナーレ」とスポーツ紙などでは絶賛だったとか。
私自身は昔からサザンとユーミンは大ファンだったので、まあ良いかと思いそうですが、どうもそういう簡単な問題ではないようです。
歌われたのは勝手にシンドバッド、ひこうき雲、やさしさに包まれたなら、おなじみの3曲ですが発表年は昭和53年、48年、49年と、いずれも「昭和の曲」です。
そして歌ったのは2人とも還暦過ぎ。昭和最後の紅白だった1988年では、白組最年長が北島三郎の55歳、紅組は島倉千代子の50歳だったとか。
これを「平成最後の最高のフィナーレ」と喜ぶのはどう見ても50歳以上、そしてそういった記事を載せるスポーツ紙を読むのもせいぜい40歳以上のサラリーマン。
もはや、「全年代が楽しんで見る紅白」などというものは無くなってしまっているにも関わらず、それが存在するかのように思い込んでいる(またはそのフリをしている)のでしょう。
もしも、SMAPがいれば平成そのものの大スターだったのですが、それが使えなくなったNHKの苦渋とも書いています。
「米津玄師」が誰かもわからない中年以上が喜ぶような紅白は若者は見ようともしない。
閉塞感そのものというのも間違いないようです。