爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

中国はトランプが捨てた国連を拾っているのかもしれない。田中宇さんの「国際ニュース解説」より

田中宇さんの「国際ニュース解説」に、また無料公開記事が載っていましたので、最後まで読むことができました。

 

取り上げている内容は、トランプが次々と国連での責任を放棄することはよく報道されているが、その影で中国が国連支配を強めようとしているということです。

 

tanakanews.com国連やその関連組織で、トランプのアメリカがこれまでの責任を放棄し分担金などを停止すると言うことが次々と報道されています。

 

アメリカの負担なしにはそれらの組織の活動はできないだろうという、トランプの脅しと見られていますが、実はその隙間を中国がどんどんと埋めていっているということです。

もちろん、中国もただ金を出すだけのはずはありませんので、中国仕様に国連をどんどんと変えてしまうということになりそうです。

 

傑作なのが日本の態度で、「国連大好き、中国大嫌い」の日本が、肝心の国連を中国が乗っ取ろうとしているのに、何もしないということです。

 

これまでの国連は、欧米流の「リベラル国際主義」により運営されてきました。

アメリカがその影響力を弱めても、ヨーロッパや日本などのリベラル国際主義好きの先進国が国連の運営を引き継ぐのなら大差はないのですが、中国が影響力を強めロシアやインドなどの新興国とともに力を強めればかなり状況は変わりそうです。

 

ちょうど、アメリカの国連大使ニッキ・ヘイリーが辞任を発表しました。

ヘイリーもトランプ政権の中では数少ないリベラル国際主義派だったようで、居づらくなったのではと言う観測です。

同じ立場のマティス国防長官も居づらくなりそうで、交代すればますますトランプ政権の姿勢が強まるとか。

 

中国がロシアなどとともに牛耳る国連というのも興味深いものです。

これまで躍起になって体制を整えてきた日本のPKOなどへの自衛隊派遣も、中国主導になっても続けるのでしょうか。