爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

田中宇さんの国際ニュース解説では「米中貿易戦争の行方」

田中宇さんは前の記事で安倍首相はトランプとの友好関係を終わらせるという観測を掲げましたが、それについての弁明が出る前に、「米中の貿易戦争の行方」についての記事を書きました。

 

まあ、そっちの方がはるかに重要でしょう。

 

tanakanews.comアメリカは中国からの輸入品のほぼ全てに高関税をかけるということになりました。

 

これに対し、中国もまったく引くことはなく、アメリカからの輸入品に高関税をかけます。

これは、どう見てもアメリカ側の消費者がもっとも困る事態でしょう。

 

これについて、中国の一部のメーカーは別として中国首脳部は簡単には事態を収めずに、この機会に産業構造の転換まで果たしてしまおうというのが習近平の思惑ではというのが田中さんの観測です。

 

つまり、これまでの中国の産業構造はあくまでもアメリカなどのメーカーの下請けに過ぎず、そこへの部品供給だけであったのを、完結する産業にまで発展させてしまおうというのが中国政府の深慮遠謀ということです。

 

それに対し、アメリカも軍産複合体が中国との緊張状態の悪化を歓迎し、トランプの強硬姿勢に賛同しているために、簡単には貿易戦争を集結させないだろうという観測です。

 

トランプは今回の関税発動に際し、知的所有権の不法使用も問題視しましたが、これも貿易戦争が長引けば中国側の自主開発の動きを加速させるだけで、技術力でも一気に逆転という可能性も出てきました。

 

この米中貿易戦争ではいずれ中国が屈服するという見方もありますが、どうも完全にアメリカの覇権が失われることで収束するかもしれません。