爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

夢の話「薄層クロマトグラフィー」

少し涼しくなって寝心地も良くなったせいか、夢を見てもかなり筋が通ったスッキリしたものになりました。

そんなわけで夢の話が続きます。

 

夢の舞台はかつて長く勤めた湘南地方の会社の研究所。

実際はそこでは薄層クロマトグラフィーはほとんど使わなかったのですが、夢の中では分析手法として頻繁に使っています。

 

現実には分析の定量性や再現性では高速液体クロマトグラフィー(HPLC、いわゆる”液クロ”)の方が優れているために、特に最近ではこちらの方が優勢でしょうが、機器の価格が高かったために昔は薄層クロマトグラフィー(TLC)をよく使ったものでした。

 

TLCも、さらに昔には自分で硝子板にシリカゲル粉末懸濁液を塗って使うということもあったのですが、さすがにそこまで時代はさかのぼらず、市販のTLCプレートを買って使う状況です。

 

分析をするのは、発酵して抗生物質の原体を作る過程での、目的物質と発酵液中の脂肪酸、そして目的物質の前駆体の濃度です。

 

TLCプレートは20cm四方ですが、それをガラスの展開槽に入れたいろいろな溶剤を混合した展開溶媒に浸してその溶媒への親和性の差を利用して分離するわけです。

分離後の物質が目に見える場合はあまりないので、加熱したり発色試薬を散布したりして可視化し、それをTLCスキャナーという機器で分析します。

 

夢の中でも、その実験室には加熱用の乾熱機とTLCスキャナー(島津のをよく使いました)がたくさん並んでおり、用途により使い分けていました。

 

脂肪酸の分析用プレートはなにか紫色の試薬を噴霧しており、青紫色に発色していましたが、実際はそんなことはないはずです。

 

研究所でも実際の実験操作は若い内だけというのが一般的ですが、私は結構年を取るまで自分でやることも多かったので、夢も見ても不思議ではないかもしれません。

 

いい結果が出れば嬉しかったのですが、そんなことは滅多に無くがっかりの連続でした。