2009年に出版した「知らないと恥をかく世界の大問題」が大ヒットをしたということで、続編として書かれたのが2011年出版の第2巻です。
2月に書き上げたということで、東日本大震災と原発事故については取り上げていませんが、それは次のお楽しみということでしょうか。
この時期で何が世界の大問題であったか、ちょっと離れただけですでに時間の前後があやふやになっていますが、おそらくこの本で取り上げている問題がそれだったのでしょう。
アラブの各国で、独裁政権が倒されるということが連続して起きました。
今となってはその顛末も苦い思い出となっていますが、イスラム国などのテロ集団の暗躍する隙間を作ることにもなったということでしょう。
オバマ大統領は再選に向かっていたのですが、最初の頃の勢いはすっかり失われ、苦闘を続けているところでした。
日本では自公政権が自壊し民主党政権ができたのですが、あっという間にこちらも崩壊していきました。
池上さんはそれは官僚の協力を失ったこと、アメリカの信頼を失ったこと、としていますが、そればかりでもないでしょう。
ヨーロッパでもギリシャ危機が最高潮、ユーロが危機に陥っていました。
しかし、ユーロが危機で下落してドイツはユーロ安で輸出額が増えかえって潤ったとか。いろいろな影響があるものです。
量的緩和政策も安倍政権になる以前から民主党も取っていたようです。
日銀が株価投資信託と不動産投資信託に5兆円規模で手を出したとか。
大規模な株式投資はアベノミクスになってからではと思っていたので、ちょっと意外でしたが、GRIF(年金積立金運用独立行政法人)の実績を見たらすぐ理解できました。
2009年あたりから少しずつ増えてはいるのですが、やはり爆発的に増加したのは安倍政権になってからであり、現在では70兆円以上になっています。
領土問題が大きくなってきたのもこの時期からだそうです。
それを収めるには言うべきことはきちんと言って交渉することが必要ということです。
「知らないと恥をかく」かどうかは知りませんが、「知っている人が意外と少ない」問題が多いのではないかと思います。
知らないと恥をかく世界の大問題2 角川SSC新書 (角川SSC新書)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 角川マーケティング(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/10
- メディア: 新書
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