爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

夏の高校野球甲子園大会終了 これが選手のコンディションを考えたものか

高校野球夏の大会が終了、台風の目のようになっていた秋田の金足農業は決勝戦大阪桐蔭高校に大敗してしまいました。

 

金足農業の投手の吉田君は、大会屈指の好投手でしたが、最後に降板するまではすべての試合を一人で投げぬくという活躍ぶりでした。

やはり、最後は限界に達してしまったのでしょう。

 

できれば、もっと良い条件で大阪桐蔭の打線と吉田君の対決を見たかった。

 

それができないのは、高校野球の大会の特殊性にあります。

 

今大会は、8月5日に開幕、終わったのは21日、その間一日も雨による順延はなく、順調な試合消化ができました。

 

今大会は100回大会ということで、記念大会であり出場校は通常より多い56校でした。

ということは、全部で55試合を行ったことになります。

 

実は、そのうちの24試合が1回戦、16試合が2回戦です。

 

甲子園では1日に多いときで4試合が行われます。

1回戦だけでも、最低でも8日間かかることになります。

 

2回戦から出場するチームもありますので、最後に出てくるチームは10日以上待たされるということになります。

 

最初の頃の「お待たせ」状態から、3回戦、準々決勝以降は連日の試合となり、特に身体的な荷重がかかる投手にとっては厳しい状態となります。

 

金足農業の吉田投手が投げたのは、大会4日目、10日目、13日目、14日目、15日目、16日目ということになります。

(14日目と15日目の間に休養日あり)

 

この最初の5試合にすべて完投し、150球以上を投げるということになりました。

 

なぜ、このような厳しいスケジュールをこなさなければならないのか。

 

これはすべて「甲子園開催」にこだわるからです。

 

1回戦、2回戦は開催地区の多数球場を使って1日で済ませるということも可能です。

たとえば1回戦24試合は6球場を使えば1日で終わります。

 

こうやって、試合と試合の間の日をすべて休養日としても、全部で6試合の日程は11日で終了します。

 

全国大会に出られただけで、甲子園球場で試合をしたいというのは、どう考えても選手や関係者のわがままと思います。もちろん、それが選手本人に悪影響として降り掛かっているのですが。

 

高校サッカーの全国大会を見てもわかります。現在は国立競技場が改装中ですが、それまでは国立で試合をできるのは準決勝、決勝だけ、そこまでの試合は東京近辺の多くの会場で実施しています。

サッカーは連日の試合ということは不可能ですから、こうなるのでしょうが、野球もこのままで良いのでしょうか。