オリンピックの猛暑対策とやらで、サマータイム制導入ということを、森喜朗があきらめずに主張しているため、安倍首相も仕方なしに検討するポーズを見せています。
国民の多くが猛反発をしており、特にIT関係や時間に関係する業種の人たちの怒りは激しいようです。
記事中に出ているように、サマータイム推進派の連中の言い分というのは、学習院大学の伊藤元重とやらが語っているのが特徴的ですが、
7日放送の『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)では学習院大学教授の伊藤元重氏が、サマータイムのメリットについて説明。「世界の先進国のほとんどが導入している」と前置きし、「サマータイムの時間だけ仕事が早く終わり、時間を有意義に使える」と余暇の時間が増えるポイントを強調した。
まず「先進国のほとんどが」というところが、この人の思考傾向を表しています。
しかも「時間を有意義に使える」というところが、全く間違いで、サマータイムは単に時間をずらすだけで時間の使い方には直接は関係ないのですが、おそらくこれは仕事が終わる時間にはまだ明るいということを言っているだけです。
(この点は、サマータイム反対派も同じ間違いをしていることがあり、残業が増えるというのも直接は関係ありません)
酷暑が問題でサマータイム制と言っているのに、「夕方まだ明るい」というのは完全に逆です。それは「まだかなり暑い」ということを語っているということに、自分でも気がついていないのでしょう。
森喜朗が老人ボケの現れで何度も繰り返しているこのような妄言に付き合わされる皆さんも迷惑な話ですが、安倍首相もはっきりと「そんなことはできません」と答えれば良いのに、煮え切らない人です。
私のかつてのブログでは、サマータイム制の問題点についてあれこれと挙げました。
しかし、報道では今回の導入ではなんと「2時間の移動」という無茶苦茶なことも考えられているとか。
日の出の遅い九州では、2時間動かされるともっとも日の出の早い夏至あたりでも現状で大体5時であるのが、7時とされるということでしょう。
これがどういうことか、6時台に通勤通学で家を出る人も珍しくありません。
それが、夏至の頃でもまだ日の出前、真っ暗なうちに出なければならないということです。
ましてや、サマータイム制の実施方法として半年の期間を考えているとしたら、その最初や最後の頃は、通勤通学の時間帯は完全に真っ暗でしょう。
そういう事態を想像もできないのでしょうか。