爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「安心?!食べ物情報」で「ジビエ」についての記事

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」は毎週日曜日に更新され、いつも非常に参考にさせてもらえる記事が満載です。

 

今回のものでは、最近流行とも言える「ジビエ」(野生動物)についてまとめられています。

http://food.kenji.ne.jp/review/review969.html

 

それによると、最近和歌山県で「野生のシカ」を解体しその肉や肝臓を生で食べて寄生虫による食中毒を起こしたという事件があったそうです。

サルコシスティスという寄生虫らしいということですが、はるかに清浄な環境で飼われている家畜でさえ生食は危険と言われているのに、野生の動物を生でというのは考えられません。

 

他にも、野生のシカとイノシシを調べた研究が引用してあり、それによれば寄生虫の他にもE型肝炎ウイルスやトキソプラズマが感染していることがあるとか。

シカ肉などではその感染率が90%以上と言うことで、もうほとんどすべてと言ったほうが良さそうです。

 

野生動物の増えすぎが問題となっており、殺した動物を料理に使うジビエ料理も話題になることが多いようですが、細心の注意をもって調理し、必ず十分な加熱をすることが必須でしょう。

 

 

なお、その野生動物の生息数調査という問題についても様々な資料を紹介されています。

農業被害や林業被害も大きいことから、野生動物の生息数と言うものはできるだけ正確に把握したいところですが、これが相当難しいことのようです。

生息数によって捕獲数を決めていくのですが、その生息数自体が間違っていれば捕獲の影響も変わってきます。

糞の調査から生息数を推測するのですが、これも難しい調査のようで、やり直してみたら倍以上居たと言うこともよくあるようです。

 

渡辺さんは現在ガン闘病中という状況で、それでも毎週食品関係のニュースをまとめて出されているのですが、病状が厳しいそうです。

なんとか治療効果が現れることをお祈りします。