爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「グルテン戦争」バカバカしいことをやるのは日本人だけではないようで。畝山智香子さんがScienceの記事を紹介

いつも海外の食品問題の紹介をされている、畝山智香子さんが、Scienceに掲載された記事を引用しています。

2018-05-24 - 食品安全情報blog

 

元記事は、Kelly ServickさんというScience のStaff writerが書いた記事です。

www.sciencemag.org

最近では日本でも「グルテンフリー」といった言葉を聞くことがあると思いますが、その理由をはっきりと理解している方はあまり多くはないと思います。

 

セリアック病という自己免疫疾患がありますが、その患者は小麦粉が含むタンパク質であるグルテンにアレルギーがあるというのは事実のようです。

しかし、その患者の出現頻度は小さいものであり、ほとんどの人は関係ありません。

 

ところが、いつの頃からかグルテンを摂らないと健康になるという神話ができ、ほとんどの人は必要がないのにグルテンフリー食品を求めるということになりました。

 

さすがにアメリカでも多くの医師はその不安を語る患者には「あなたはセリアック病でも小麦アレルギーでもない、さよなら」と言うだけだそうですが、ごく一部にその存在を過大に言って商売に利用してしまう医師などがあり、不安を煽っています。

 

3月に、コロンビアでセリアック病に関するシンポジウムが開かれましたが、そこでは正統派のセリアック病をきちんと研究している研究者以外にも、非セリアック病グルテン過敏症なるものを唱える人々なども出席し、不安を抱える人々をさらに不安にさせるようなことを主張しているようです。

 

といったわけで、主にアメリカではまったく必要もないのにグルテンフリー製品を購入する人々が何百万人もいるようです。

記事の終わりに付け加えられているように、「グルテンフリーウォーター」なるものまで売られているようです。

 

バカなのは日本人だけではないということが分かってしまいました。