爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「子どものスマホ・トラブル対応ガイド」安川雅史著

中高生にまでスマホが広く普及してくるにつれ、スマホ絡みの犯罪や事件などの被害者となる子どもも増えています。

また、スマホいじめなどということも広がると、今度は加害者となってしまうこともありそうです。

 

親や教師など、子どもに接する大人たちがスマホ自体に詳しくないということがほとんどのようですが、本書にあるように「包丁を渡して、はい、自由に使いなさい。何に使ってもいいのよなどという親はいません。スマホを子どもに渡しておいて”私はわかりません”というのは無責任でしょう」といことですから、大人もできるだけ情報を集め、その対応を考えておくべきでしょう。

 

著者の安川さんは、全国webカウンセリング協議会と言うところで、ネット関連のトラブル相談を受けておられるようですが、最近の子どもたちのスマホ依存、そして無知から来る危険な行為というのが後を絶たないようです。

 

トラブルの実際として、

LINEなどSNSでの「ネットいじめ」

見知らぬ人とつながることが頻発し、そこで裸の写真などを渡した結果「リベンジポルノ」

写真共有アプリなどへの投稿による小遣い稼ぎが事件に発展

SNS炎上で個人情報が流出

などが挙げられています。

 

事件が起きてからの親や教師の対応がまずく、不注意で加害者となってしまった子どもが自殺をしたという実例もあるそうです。

 

不適切な書き込み、中傷や名誉毀損なども削除依頼ということができますが、一度広がってしまうともはやどうしようもないということにもなりかねません。

 

子どもにスマホを持たせる場合は危険性についても十分に教えてからという必要があるのでしょうが、それ以前に親子の関係をどう築いていくかということが大問題のようです。

 

なお、注意しておかなければならないこととして、スマホは持たせていなくても、iPODタッチやウォークマンといった音楽プレーヤーを使って無線LANに接続し、LINEを使うという子どもも居るようです。

こういったことができること自体、知らない親が多いようで、隠れてLINE接続しトラブルに巻き込まれても親にも相談できないという例が頻発しているようです。

 

FACEBOOKでは実名登録だから安心と思っている人もいるようですが、自分の個人情報も「公開」にしてしまうと全世界で閲覧可能、さらに「友達公開」を選択しても不用意に友達リクエストに応えていると結局は全て漏れてしまうようです。

 

子どものスマホ・トラブル対応ガイド

子どものスマホ・トラブル対応ガイド

 

 

1世代前の携帯電話すら、使いこなせないという者にとっては、どうしていいのかわからないような時代になってしまったようです。