今週更新の渡辺宏さんの「安心!?食べ物情報」では、リステリア菌がコストコのハム詰め合わせから検出されたというニュースが紹介されていました。
http://food.kenji.ne.jp/review/review954.html
コストコで販売されていた輸入物のハムのセットが汚染されていたそうです。
リステリア菌は日本ではあまり問題になっていませんが、世界的には大きな危険性が指摘されている食中毒菌であり、特に肉加工品や乳製品、また生食する野菜類にも付着しているようです。
その症状は強いとは言えないのですが、特に妊産婦が感染した場合には胎児が重篤な影響を受けたり流産したりする危険性があり、注意が必要です。
また、高齢者などで免疫機能が衰えた人が感染すると危険です。
さらに、生育温度の範囲が広く冷蔵庫内の低温でも増殖する可能性があることが指摘されています。
また高い食塩濃度の中でも死なずに生き残る性質があり、高塩濃度で細菌発生を抑える食品類でも増殖します。
なお、リステリア菌は食品中で増殖した場合でも腐敗臭を出さないということで、気付かずに食べてします危険性もあります。
実は、リステリア菌食中毒はアメリカやヨーロッパでも頻繁に起きており、アメリカでは年数千人が感染し死亡者も多いということです。
食品をよく加熱してから食べれば内部のリステリア菌も死滅しますが、ハムや乳製品、生野菜のようにほとんど加熱しないまま食べる食品では危険です。
今回検出された食品は、イタリアから輸入したラックスハムとソフトサラミの詰め合わせだそうです。
これも、切っただけで食べてしまうことが多いものですから、食中毒の危険性も大きいのでしょう。
国内産の食品にはあまり聞いたことがありませんが、注意は必要です。